タケゴラ

鹿島アントラーズのことを書いています。「DEAR Magazine」、「ぐるたび」にも寄稿しています。

カテゴリ: 2015シーズンを振り返る

 2015年もありがとうございました。当ブログもこの12月で3年目に突入することが出来ました。また、スタジアムなので「ブログ読んでます!」などとお声かけを頂く機会も本当に増え、私としましては若干の恥ずかしさもあり、けれども嬉しい限りでございます。2016年も、引き続きマッチプレビューやマッチレポートはもちろん、皆様に喜んでいただける記事作りを目指していきたいと思っています。ひとまず、マッチプレビューは全試合出来るように頑張ります。また、記事のネタ提供などはいつでもお待ちしています。「こんなことを書いてほしい!」というようなご意見ありましたら、お気軽にお寄せ下さい。

 それではまた、よろしくお願いします。また最後に、個人的に選ぶ「鹿島アントラーズ 2015シーズン ベスト3&ワースト3 ゲーム」を選ばせて頂きました。是非、読んでいただければと思います。

※参考動画集
鹿島アントラーズ 2015シーズン 試合ハイライト動画集

<ワースト3>

[3位]
天皇杯 3回戦 水戸戦 ×0-0(PK 2-3)



…2年連続のジャイアントキリングを食らってしまった一戦。PKまで行く前に120分間でもいいので、決着をつけるべきだった試合。この試合に出場した選手の個人戦術の無さが浮き彫りとなってしまった。来季は、「誰が出ても変わらない」とまではいかなくても、全員が試合に出られる最低ラインのスキルは身につけてほしいところ。

[2位]
明治安田生命J1 1st第8節 仙台戦 ○2-1



…試合には勝ったものの、それ以外の収穫があまりに見つからない試合。前半から相手のハイプレスに押し込まれ、それに抵抗するわけもなくただ耐え続けることしかできず、2点リードした終盤も試合を締められずに完封を逃した。1トップで先発した高崎がフィットできなかったのを示す象徴的な一戦。

[1位]
明治安田生命J1 1st第1節 清水戦 ×1-3



ここでの躓きがかなり痛かったと言える試合。流れ自体は悪くなかったが、前半の終わりにミスから失点を許すと、追いついた後になぜか1ボランチにシフトして前がかりになって失点を重ねてしまった。流れ的にそのままでも悪くはなかったし、引き分けでも最悪OKだったのにもったいなかった。

<ベスト3>

[3位]
明治安田生命J1 2nd第9節 川崎F戦 ○3-1



…2010年以来の鬼門等々力を突破した試合。相手にボールこそ握られながらも、落ち着いて対応して決定機を作らせず、逆に後半になって自分たちが迎えた決定機を確実にモノにして勝利した。カイオのミドル、金崎や赤﨑のこぼれ球への反応など、3得点ともそれぞれの個性が良く出ていたのも印象深い。

[2位]
明治安田生命J1 1st第16節 横浜FM戦 ○3-0



…セレーゾ体制下ではこの試合が断トツでベストゲーム。パスの受け手を確実に封じ、相手に何もさせなかった。攻撃でもジネイが抜群の存在感を発揮。ケガが本当に残念だった。セットプレーでのサインプレーからのゴール、土居の個人技、終盤のカウンターとどのゴールも価値あるものだった。

[1位]
ナビスコ杯 決勝 G大阪戦 ○3-0



…こうした大舞台でこれだけの試合が出来るとは夢にも思わなかった、そのレベルのパーフェクトゲーム。前線からのプレス、ペナ角の攻略、2得点を挙げたセットプレーと石井体制で狙いとしていたこと全てが完璧に近い形で表現できていた試合。当ブログ史上初めて、採点で10点(石井監督)をつけた試合でもある。

お読み頂きありがとうございました!来年もよろしくお願いします!

 セレーゾ体制3季目の今季、開幕前の準備は完璧とは言えずとも順調だった。昨季大きく成長した若手を軸に、高崎、ファン・ソッコらといった即戦力を加え、開幕前のPSMも全勝と、タイトル獲得、そしてACLへの挑戦を前に視界は良好で迎えた開幕だった。

 しかし、現実は厳しいものだった。ACLは開幕3連敗でスタートに遅れると、リーグ戦も戦術の乏しさを相手に露呈させられる試合が目立ち、波に乗れず優勝戦線から大きく後退し中位をさまようことになってしまった。結果として、1stステージは8位、ACLも3連敗後2連勝と巻き返したが、最終戦で敗れGL敗退と開幕前に描いていた画とは程遠いものになってしまった。

 そうした中での希望は遅れて加入した2人の新顔だった。1人目の金崎はフィジカルの強さを活かしたドリブルと絶え間ないスプリントで前線をけん引、競り合いも強くチームを救うゴールを多く奪った。また、ケガの影響で5月からの出場となったジネイも圧倒的なポストプレーの強さで前線に君臨、守備も献身的だったが、大ケガでわずかリーグ戦4試合の出場に留まってしまった。これもセレーゾ体制下での誤算の一つだろう。

 巻き返しを図った2ndステージだったが、ケガによる柴崎不在も響き、状態は変わらず3試合を終えて1勝1分1敗。ここでクラブは監督交代を決断する。そして、ここからが巻き返しの始まりだった。新監督に就任した石井監督は、守備を安定させると前線からのプレスをスタイルとしてチームに根づかせ始めた。これがハマって、就任後からリーグ戦6連勝を記録するなど、再び鹿島は上昇気流に乗った。

 それでも、全てが上手くいく訳ではなかった。リーグ戦ではG大阪戦や浦和戦、湘南戦といった上位陣との直接対決や2ndステージ優勝争いで負けられない試合で敗戦し、結局CSに出場する事すらできず、天皇杯では期待されて出場した出場機会の少ない選手たちが結果を残せず水戸に不覚を取ってしまった。しかし、ナビスコ杯では順調に勝ち進むと、決勝では圧巻の試合運びでG大阪に完勝。3年ぶりのタイトル獲得を果たした。

 セレーゾ体制での2年半で土台は築かれたものと考えている人たちも多かったことだろう。しかし、それは個々の土台であって、チームの土台ではなかったことが、石井体制で証明されることになった。その事を証明したこと、さらにそのチームの土台を築き上げたことが、タイトル獲得以上に2015シーズンの何よりの収穫であろう。

[個人編] ※成績はリーグ戦(採点、MVPは当ブログ選定)

GK

1佐藤昭大
10試合17失点 採点:5.60
…曽ヶ端の不調に一時ポジションを掴んだが、先発には定着できなかった。反射の速さを活かした鋭いセービングとキック精度の高さは曽ヶ端にはない武器だったが、判断の遅さが招くミスが最後まで修正できなかった。

21曽ヶ端準
24試合24失点 採点:5.79
…正確な読みと的確なコーチングは相変わらずだったが、ハイボールの安定感を欠いたようにミスが多く、佐藤にポジションを明け渡す時期も。

29川俣慎一郎
試合出場なし
…今季も公式戦のピッチには立てず。佐藤の退団によって、競争がリセットされる来季は、何としても試合出場のチャンスを掴みたい。

31小泉勇人
試合出場なし
…期待の若手GKにとってはベンチ入りの壁すら厚かった。サテライトリーグもある来季は何とか試合経験を積んで、ポジション争いに加わりたい。

DF

3昌子源
29試合3得点1アシスト 採点:5.74
…今季も守備の柱として奮闘したが、高さで競り負ける場面やビルドアップでのミスも目立った。しかし、終盤になるにつれ持ち直し、好パフォーマンスを披露。

4山村和也
13試合0得点1アシスト 採点:5.50
…セレーゾ体制では不遇の時を過ごしたが、石井体制になってボランチで復活。長身を活かして最終ライン前の防波堤となり、攻撃でも存在感を示した。

5青木剛
21試合0得点1アシスト 採点:5.53
…今季もボランチとCBでチームの穴を確実に埋めた。展開力や対人の面では不満がない訳ではないが、それでもピッチに立てば確実に計算できる1人。

14ファン・ソッコ
24試合0得点0アシスト 採点:5.57
…中盤戦まではビルドアップこそ積極性を見せるがミスも多く、また対人面でも弱さを見せ、荒さばかりが残ったが、終盤戦の昌子とのコンビは鉄壁の安定感を誇った。

16山本脩斗
28試合3得点1アシスト 採点:5.81
…彼がフル出場しなかった公式戦はわずか2勝というのが存在の大きさを物語る。圧倒的な運動量に加え、攻撃時の動きの多彩さが磨かれ、得点数はキャリアハイ。

17鈴木隆雅
2試合0得点0アシスト 採点:5.00
…身体能力やクロス精度、ドリブル突破には光るものを持っているのだが、最後までそれらを持て余した。ポジショニングや判断の悪さが最後まで響いた。

22西大伍
30試合0得点6アシスト 採点:5.69
…今季最も長くピッチに立っていた男で影のMVP。遠藤とのコンビで右サイドを崩し、アシスト数が増加。また、守備の安定感も増し、リーダーシップも発揮した。

23植田直通
12試合1得点0アシスト 採点:5.67
…プロ初ゴールを奪ったが、石井体制になって出場機会を失った1年。ポジショニングの悪さに加え、持てる身体能力も上手く活かしきれていない。

24伊東幸敏
8試合0得点0アシスト 採点:5.44
…良さを見せた試合もあったが、西との差は広がる一方。判断やポジショニングが悪く、攻撃も一本調子で精度も低かった。

39町田浩樹(2種)
試合出場なし
…来季トップ昇格するCB。ユースでは守備の柱としてチームの高円宮杯CS優勝に貢献。U-18日本代表。

MF

7カイオ
32試合10得点6アシスト 採点:5.78
…好不調の波が大きく、一本調子の試合もあったが、その走力とドリブル突破は圧倒的。シュート精度も悪くなく、今季のリーグ戦チーム得点王。

8土居聖真
28試合6得点4アシスト 採点:5.80
…攻撃での貢献度が低い試合でもチームのバランスを取っており欠かせない存在。石井体制で攻撃への貢献度は増していたが、無念の負傷離脱で今季を終えてしまった。

10本山雅志
6試合0得点0アシスト 採点:5.90
…高い技術と的確なポジショニングや判断力は錆びつかず。だが、運動量を重視するチーム方針で若手に押され、出場機会を無くした。

13中村充孝
17試合2得点1アシスト 採点:5.60
…監督交代で輝きを取り戻した象徴的な選手の1人。戦術理解度が高く、武器のテクニックで攻撃面はもちろん、的確な位置取りで守備面の貢献度も高かった。スタミナ面は課題か。

20柴崎岳
29試合5得点10アシスト 採点:6.02
…主将を任された試合も多く、チームの中心として圧倒的な存在感を見せる試合もあったが、終盤は明らかに不調。攻守共に精彩を欠く試合も少なくなかった。

25遠藤康
32試合6得点7アシスト 採点:5.92
…今季も右サイドの起点として活躍。ゴール数こそ減ったが、シーズンを通して西とのコンビはチームに欠かせない攻撃パターンの一つだった。

26久保田和音
試合出場なし
…リーグ戦出場こそなかったが、PSMと天皇杯に出場した。パスセンスなど光るものはあるが、まだプロのスピードに慣れていない様子。

27梅鉢貴秀
8試合0得点0アシスト 採点:5.31
…1stステージの小笠原離脱時にチャンスを掴むも、課題である攻撃面以上に守備面での安定感を見せられず、石井体制下では出場機会を失った。

30大橋尚志
試合出場なし
…期待の大型ボランチもフィールドプレーヤーでは唯一公式戦出場の機会を得られない悔しい1年に。来季はまず公式戦のピッチに立ちたいところだ。

32杉本太郎
1試合0得点0アシスト 採点:5.50
…中々チャンスは得られなかったが、出場した試合では潜在能力の一端を見せた。戦術理解度を磨けば、来季の飛躍が期待できる1人。

33金崎夢生 MVP
27試合9得点2アシスト 採点:5.89
…今季の攻撃をけん引したのは間違いなくこの男。フィジカルを活かしたドリブルや競り合いの強さで、チャンスに絡み続けた。石井体制でFWに固定されてからはその輝きは顕著なものとなった。

37田中稔也(2種)
…来季のトップ昇格組の1人。ユースでは10番を背負い、得意のドリブル突破だけでなく、豊富な運動量を活かした献身的な守備でも貢献した。

38平戸太貴(2種)
…来季のトップ昇格組の1人。豊富な運動量と正確なキック精度を持ち合わせ、ユースでは多くのゴールを演出した。

40小笠原満男
29試合1得点2アシスト 採点:5.84
…セレーゾ体制下では運動量の衰えによる守備面での穴が目立ったが、石井体制で前線からのプレスが取り入れられると、正確な読みでピンチの芽を摘み続けた。

FW

9ジネイ
4試合1得点0アシスト 採点:6.38
…ケガでほとんど稼働できなかったが、圧倒的なポストプレーの強さ、シュートの正確さや献身的な守備は、大きなインパクトを残した。来季の復活に大いに期待。

11ダヴィ
10試合0得点0アシスト 採点:5.56
…大ケガからの復帰となったシーズンだったが、らしさであるはずの豪快なプレーは鳴りを潜め、荒さばかりが残る印象に。運動量も少なく、守備の貢献度も低かった。

15高崎寛之
13試合0得点3アシスト 採点:5.05
…大きな期待を背負って移籍してきたが、結果を残せずシーズン途中に山形へレンタル移籍。1トップの役割の多さに最後まで慣れず、焦りからプレーのリズムを失っていった。

18赤﨑秀平
22試合7得点0アシスト 採点:5.63
…献身的なスプリントで石井アントラーズに欠かせない選手の1人に。しかし、ゴール数は増えたが、決定機の数を考えれば不満が残るし、また細かなミスも増えた。

19豊川雄太
6試合0得点0アシスト 採点:5.50
…キック精度の高さはチームでも1、2を争うほどだが、戦術理解度が低く、攻守においてのポジショニングに課題が残り、昨季から大きく出場機会を減らした。

34鈴木優磨
7試合2得点0アシスト 採点:6.00
…終盤戦に大きなインパクトを生んだルーキー。粗削りだが、フィジカルの強さと献身的な姿勢がチームのスタイルにハマり、スーパーサブとして出場機会を得た。

監督

トニーニョ・セレーゾ
20試合 採点:5.38
…若手に基礎を叩き込んで試合出場の経験を積ませた点は評価できるが、最後までチームとしての明確なスタイルを持てず。采配も場当たり的で、敗戦の経験も次に活かせなかった。

石井正忠
14試合 採点:6.29
…鹿島を蘇らせ、ワンランク上に引き上げた張本人。チームに確固たるスタイルを根づかせ、ナビスコ杯優勝に導いた。采配が当たらないこともあったが、監督初経験なりに試合ごとに成長を見せた点も見逃せない。

[チーム編]

相手スコア走行距離(km)スプリント回数
1-1清水●1-3110.81147
1-2湘南●1-2123.05162
1-3名古屋△1-1111.82174
1-4鳥栖○3-1111.42141
1-5新潟△1-1116.64197
1-6○3-1115.86164
1-7神戸●1-2113.26150
1-8仙台○2-1106.29133
1-9甲府●0-1112.30124
1-11FC東京○1-0114.77151
1-12広島△2-2111.60151
1-13浦和●1-2108.71173
1-14松本○3-1107.83146
1-10G大阪●0-2113.75145
1-15山形△2-2105.88127
1-16横浜FM○3-0111.70152
1-17川崎F●2-3114.11140
2-1新潟○3-2119.91179
2-2清水△0-0110.92166
2-3松本●0-2112.15132
2-4FC東京○2-1111.39165
2-5鳥栖○3-0105.06141
2-6広島○1-0110.53136
2-7仙台○3-2103.03152
2-8山形○3-0105.26139
2-9川崎F○3-1113.68145
2-10G大阪●1-2115.22135
2-11甲府○1-0108.52146
2-12浦和●1-2109.05176
2-13神戸○2-0104.66162
2-14○3-2112.49151
2-15湘南●1-2114.77173
2-16横浜FM○2-0113.31194
2-17名古屋○1-0111.82197

※各項目のは最多の意味

<まとめ>
・鹿島 平均走行距離:111.732km(リーグ11位)
・鹿島 平均スプリント回数:156回(リーグ9位)
・リーグ 平均走行距離:111.934km
・リーグ 平均スプリント回数:152回

[個人編]

ポジ番号選手名試合先発時間総走行距離総スプリント平均走行距離平均スプリント
GK1佐藤昭大101090047.3384.730.8
21曽ヶ端準2424216099.45154.140.6
DF3昌子源29292610285.073259.8311.2
4山村和也13661180.388411.8412.4
5青木剛21131294153.2015310.6610.6
14ファン・ソッコ24231935218.1825010.1511.6
16山本脩斗28282445294.7842410.8515.6
17鈴木隆雅20264.441115.3738.1
22西大伍30302699313.2642010.4514.0
23植田直通121083991.15969.7810.3
24伊東幸敏8555466.4016010.7926.0
MF7カイオ32222099250.7142110.7518.1
8土居聖真28242015248.1030211.0813.5
10本山雅志6113919.471912.6112.3
13中村充孝17978093.0814810.7417.1
20柴崎岳29282546311.3745611.0116.1
25遠藤康32262318260.8440410.1315.7
27梅鉢貴秀8745758.565911.5311.6
32杉本太郎11606.941110.4116.5
33金崎夢生27242157268.8553511.2222.3
40小笠原満男29252399289.1822310.858.4
FW9ジネイ4222223.96299.7111.8
11ダヴィ10440146.959110.5420.4
15高崎寛之13763370.141269.9717.1
18赤﨑秀平22161141140.4338211.0830.1
19豊川雄太6011117.302914.0323.5
34鈴木優磨7010818.274215.2335.0
※リーグ戦で出場した選手のみ掲載
※走行距離の単位はkm
※各項目は最多の意味(平均は17試合以上出場が対象)
※平均は、各々1分ごとの数値を出した後それを90倍して、1試合(90分)当たりの数値としたもの。

 

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