タケゴラ

鹿島アントラーズのことを書いています

2015年05月

 前節はアウェイで首位浦和を相手に互角以上の内容を見せながら、逆転負けを喫した鹿島。結果を思うように残せず、今節の結果次第では1stステージ優勝の可能性が消滅してしまう。一つでも勝ち星を積み重ねたい今節は、今季まだ1勝のホームに初対戦となる松本を迎え撃つ。

 松本の戦術はいたってシンプルだ。守備では前線は積極的にプレッシングをかけ、後方ではしっかりブロックを作って跳ね返す。攻撃ではプレスをかけて奪った後のカウンターか前線のオビナを使ったロングボール、そして最大の武器であるセットプレーである。決して技術的に優れたメンバーがいるわけではない分、それを自覚して足りない部分を走力でカバーし、自分たちの武器を最大限に押し出してくるサッカーのため、分かっていてもやられてしまう部分が出てきてしまうのである。

 そうした松本のやりたいことをやらせずに勝つためにも、鹿島は自分たちのスタイルを貫き通して、自分たちのペースで試合を進める必要がある。守備ではDFラインを高く保ち、オビナをできるだけゴールから遠ざける、攻撃ではロングボールに頼らず、中盤でマークを外してスペースで受けることを意識してボールを回す、こういった鹿島が今まで取り組んだことが出せれば、前節の横浜FMのようにペースを握って優位に試合を運べることが出来るだろう。

 また、今の鹿島にはジネイがいるのも大きい。もし、ロングボールを使ってもジネイなら簡単に競り負けることなくボールを収めてくれるだろう。問題はその収めた後である。浦和戦のようにそこから横パスが増えてしまっては、相手のDFラインを下げさせた意味が薄れてしまう。ジネイが競った後のセカンドボールに素早く反応し、そこからシンプルにゴールに迫ることが出来れば、シュートチャンスも増えてくるはずだし、それが鹿島の狙っている攻撃のスタイルになるだろう。

2015明治安田生命J1リーグ 1stステージ 第14節
鹿島アントラーズ鹿島アントラーズ松本山雅FC松本山雅FC
5月30日(土) 19:00キックオフ
県立カシマサッカースタジアム

試合情報(鹿島公式サイト)
スタジアムの天気
スカパー!放送予定(18:50~ TBStチャンネル1[CS296])
スカパー!オンデマンド配信リンク(18:50~)

[対戦相手情報]
松本山雅FC
2015シーズン:12位 勝点15 13試合4勝3分6敗 13得点16失点
鹿島との対戦データ
J2昇格から3年目の昨季についにJ1昇格を達成。J1初挑戦の今季はJ1残留を目指し戦っている。J2昇格以降反町監督が率いるチームは、GKに元佐川男子でもある村山、DFに高さのある主将の飯田、得点力もある大久保、身体能力の高い酒井が入り3バックを形成する。中盤の底には、高さと得点感覚のある喜山と潰し屋の岩間がコンビを組み、ワイドには右にベテランの田中、左にレフティーの岩沼、2シャドーにはセットプレーの名手岩上と若きドリブラーの前田が入る。1トップはフィジカルが武器のオビナだ。この3-4-2-1のシステムは不動で、メンバーも固定傾向にある。その他にも、ベテランの鐡戸や運動量のある飯尾、ドリブラーの石原、得点感覚に優れたベテランの阿部などのメンバーを擁している。前節はホームで横浜FMに序盤に先制を許すと、そのまま相手のペースで試合を運ばれ、完敗を喫した。連敗は避けたい今節は、カシマに乗り込んで勝点奪取を狙う。

・メンバーリスト
ポジ番号選手名試合-得点
GK1村山智彦13-16
21鈴木智幸0-0
25白井裕人0-0
35キローラン菜入0-0
DF2大久保裕樹5-1
3田中隼磨13-0
4飯田真輝13-1
13後藤圭太9-0
15坂井達弥2-0
16鐡戸裕史2-0
24那須川将大1-0
28谷奥健四郎0-0
30酒井隆介12-0
MF5岩間雄大13-0
6岩沼俊介12-0
8岩上祐三13-1
11喜山康平12-2
17飯尾竜太朗1-0
19ドリバ2-0
20石原崇兆7-0
22前田直輝12-2
26道上隼人0-0
27柴田隆太朗0-0
34椎名伸志0-0
34志知孝明(特別指定)0-0
38和田達也0-0
FW9オビナ13-3
10塩沢勝吾3-0
14池元友樹6-1
19棗佑喜0-0
32荒田智之0-0
39阿部吉朗7-2
41柳下大樹0-0
監督反町康治4年目
※試合-得点は2015シーズンのリーグ戦の成績。GKの得点の欄は失点。

・直近5試合の結果
大会相手会場スコア得点者
明治安田生命J1
1st第10節
甲府松本○2-0(松本)喜山、オビナ
明治安田生命J1
1st第11節
鳥栖ベアスタ△1-1(鳥栖)鎌田
(松本)大久保
明治安田生命J1
1st第12節
神戸松本○2-0(松本)前田、阿部
ナビスコ杯
予選第5節
湘南BMWス●1-2(湘南)武田、山田
(松本)池元
明治安田生命J1
1st第13節
横浜FM松本●0-3(横浜FM)アデミウソン、中町、藤本

※鹿島とは初対戦

[対戦相手の前節ハイライト]


[予想フォーメーション]
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[予想スタメン]
<鹿島>(11位) ※()は2015年リーグ戦の記録、は累積警告
GK
21曽ヶ端準(10試合12失点)
DF
22西大伍(11試合0得点1アシスト)
14ファン・ソッコ(10試合0得点0アシスト)
3昌子源(10試合1得点0アシスト)
17鈴木隆雅(0試合0得点0アシスト)

MF
40小笠原満男(7試合1得点0アシスト)
20柴崎岳(12試合2得点5アシスト)
25遠藤康(11試合2得点0アシスト)
8土居聖真(11試合2得点1アシスト)
7カイオ(11試合2得点0アシスト)
FW
9ジネイ(2試合1得点0アシスト)
SUB
GK1佐藤昭大(2試合5失点)
DF5青木剛(8試合0得点0アシスト)
DF23植田直通(6試合1得点0アシスト)
MF10本山雅志(2試合0得点0アシスト)
MF27梅鉢貴秀(7試合0得点0アシスト)
MF33金崎夢生(8試合3得点0アシスト)
FW15高崎寛之(11試合0得点3アシスト)
監督
トニーニョ・セレーゾ

欠場予想選手
DF山本脩斗(右ハムストリングを痛めて欠場濃厚)
DF伊東幸敏(右足首を痛めて出場微妙)
FWダヴィ(左膝前十字靭帯損傷、左膝外側半月板損傷で欠場濃厚)

前節から変更が予想されるのは、まずGKに曽ヶ端が復帰しそうだ。そして、DFラインは前節の並びを継続することも考えられるが、左に鈴木隆を置き、ファン・ソッコと昌子のCBコンビを予想した。また、左SHはカイオに代わって金崎のスタメンも考えられる。

【KEY MAN】
FWジネイ
…まだ加入して2試合に出場しただけではあるが、抜群の安定感を誇るポストプレーとプレスで早くもFWの軸になりつつある。本人曰く、まだ本調子ではないとのことで伸びしろにも期待できる。この男になるべくボールを集めることが、鹿島の攻撃の活性化に繋がりそうだ。

<松本>(12位) ※()は2015年リーグ戦の記録
GK
1村山智彦(13試合16失点)
DF
4飯田真輝(13試合1得点)
2大久保裕樹(5試合1得点)
30酒井隆介(12試合0得点)
MF
11喜山康平(12試合2得点)
5岩間雄大(13試合0得点)
3田中隼磨(13試合0得点)
6岩沼俊介(12試合0得点)
8岩上祐三(13試合1得点)
22前田直輝(12試合2得点)
FW
9オビナ(13試合3得点)
SUB
GK21鈴木智幸(0試合0失点)
DF15坂井達弥(2試合0得点)
DF16鐡戸裕史(2試合0得点)
MF17飯尾竜太朗(1試合0得点)
MF20石原崇兆(7試合0得点)
FW32荒田智之(0試合0得点)
FW39阿部吉朗(7試合2得点)
監督
反町康治

欠場予想選手
DF後藤圭太(左後十字靭帯損傷で欠場濃厚)
DF那須川将大(右第五中足骨骨折で欠場濃厚)
DF谷奥健四郎(右腎損傷で欠場濃厚)

前節と同じスタメンと予想。SUBには上記のメンバーの他に、FWとCBをこなす長身の塩沢、スピードのあるFWの池元、大卒ルーキーのボランチ柴田らが入る可能性もある。古巣対戦となる後藤はケガで欠場濃厚。

[要注意選手]
MF岩上祐三
…松本の絶対的司令塔。攻守に走る献身性の高さはもちろん、FKやCK、ロングスローで高精度のボールを供給するセットプレーの名手でもある。セットプレーのバリエーションも豊富なだけに、鹿島としては守備時にはいつも以上の警戒が必要だ。

<明治安田生命J1 1st第14節 対戦カード>
日付時間対戦カード会場
5/30(土)13:00新潟-甲府デンカS
14:00名古屋-山形豊田ス
16:00神戸-仙台ノエスタ
19:00鹿島-松本カシマ
FC東京-柏味スタ
横浜FM-G大阪日産ス
湘南-広島BMWス
清水-川崎Fアイスタ
鳥栖-浦和ベアスタ

<順位> ※第13節暫定
順位チーム試合勝点得点失点得失
1浦和レッズ1230231013
2サンフレッチェ広島132619118
3ガンバ大阪11231798
4横浜F・マリノス132318117
5FC東京132315132
6川崎フロンターレ132123185
7サガン鳥栖131918171
8湘南ベルマーレ13181517-2
9名古屋グランパス131716151
10ヴィッセル神戸13161516-1
11鹿島アントラーズ121517170
12松本山雅FC13151316-3
13ベガルタ仙台13131819-1
14柏レイソル11131415-1
15モンテディオ山形13121014-4
16ヴァンフォーレ甲府1312620-14
17清水エスパルス13101524-9
18アルビレックス新潟13101424-10

<ゴールランキング> ※第13節暫定
順位選手名チームゴール
1宇佐美貴史G大阪10
豊田陽平鳥栖
3大久保嘉人川崎F9
4武藤嘉紀FC東京8
5大前元紀清水6
6レナト川崎F5
ラファエル・シルバ新潟
8ウイルソン仙台4
武藤雄樹浦和
関根貴大浦和
工藤壮人
杉本健勇川崎F
高山薫湘南
永井謙佑名古屋
小川慶治朗神戸
ドウグラス広島

 鹿島としては、前半は守備がハマったことが主導権を呼び込んだ要因であろう。CBで興梠に自由を与えず、SBは中に絞って中央のスペースを消す、ボランチは守備時はシャドーにマンマークで仕事をさせない。この各々の仕事を確実にこなしたことに加え、何よりも大きかったのは前線に入ったジネイのプレスだろう。確実にパスコースを塞ぎ、スキあらばボールを奪いに行くこの姿勢に、浦和守備陣はいつものビルドアップを満足にさせてもらえなかった。それによって、鹿島がピッチの中央付近でボールを奪うシーンは前半に何度も見られたのである。

 しかし、このチャンスを得点に結びつけられなかった。いや、得点どころかビッグチャンスも思うように作れなかったのである。ボールを奪っても鹿島の攻撃はギアを上げることが出来ず、浦和に帰陣を許し、結果として横パスが多くなってゴールに迫れなくなってしまったのである。ジネイがポストプレーでは抜群の安定感を見せていただけに、シンプルにジネイを使ってそのセカンドボールや、裏のスペースを狙っていく方法もあったはずだが、残念ながらそうした動きは見られず、これが後々に響くことになる。

 後半になると、修正を加えて運動量の増えた浦和も徐々にペースを掴みだす。しかし、鹿島も譲らず、試合は激しい展開ながらもやや膠着した状態になっていた時だった。67分、鹿島はピッチ中央右サイドでボールを持った柴崎が前線にロングボールを入れると、これにジネイと競り合った森脇のクリアが西川の頭上を越え、そのままゴールに吸い込まれ、鹿島が思わぬ形で先制に成功する。鹿島としては願ってもない形で手に入れた先制点であり、これで前がかりになる浦和の攻撃を凌いで、カウンターを発動して追加点を狙えばいいはずだった。

 しかし、そのわずか4分後だった。浦和陣内でカイオが競ったボールが浦和に渡ると、浦和のカウンターが発動する。これに鹿島は完全に対応が遅れ、プレスも帰陣も一瞬怠ってしまった。その一瞬が命とりだった。浦和は素早くパスを繋ぐと、右サイドを抜け出したズラタンに展開。このズラタンのクロスに、最後はフリーになっていた武藤が押し込み、鹿島はあっさり追いつかれてしまう。さらに、83分に悪夢は続いた。自陣でキープしようとしたジネイに浦和がすばやく囲んでボールを奪うと、森脇が左サイドの関根にスルーパス。受けた関根は植田をかわして、豪快に蹴り込んで鹿島はあっさりと逆転されてしまった。ここから鹿島に反撃する力は残っておらず、このまま試合終了。鹿島は痛すぎる逆転負けを喫することになってしまった。

 トータルで見れば、浦和にやられた場面は失点シーンだけだった。鹿島としては「内容は悪くない」試合だったのだ。ではなぜ、勝てなかったのか。そこが、今の浦和と鹿島の質の差であるのだろう。2つの決定機を確実に決めた浦和、ペースを握りながらゴールはラッキーなオウンゴールのみだった鹿島、主導権を握られながらチャンスを作らせなかった浦和、2度のピンチを防げなかった鹿島。この「わずかな」の質の差が勝敗に直結し、今の順位にも繋がっているのだろう。この質を上げていくことに注力するのか、今のサッカーをあきらめてスタイルを変えるのか、選択するのは自分たち次第だが、いずれにせよこういった細部にこだわってレベルアップしなければ、上位進出など望むべくもない。

[試合記録]
2015明治安田生命J1リーグ 1stステージ 第13節
2015年5月23日(土) 19:04キックオフ
埼玉スタジアム2002 入場者数:41269人

浦和レッドダイヤモンズ浦和レッズ2-1鹿島アントラーズ鹿島アントラーズ

[得点経過]
67分 <鹿島>オウンゴール
71分 <浦和>武藤雄樹(アシスト:ズラタン)
83分 <浦和>関根貴大(アシスト:森脇良太)

[ハイライト動画]


[データ]

浦和項目鹿島
14シュート13
1CK6
12FK19
0オフサイド2
0PK0

image
[警告・退場]
44分 <浦和>宇賀神友弥(警告)
75分 <浦和>那須大亮(警告)
90+2分 <浦和>武藤雄樹(警告)

[フォーメーション]
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[出場記録、採点・寸評]
<鹿島>
GK
1佐藤昭大 5.5 2失点とも相手を褒めるべきだが、やや判断に迷いも。
DF
22西大伍 5.5 前半の攻撃力は高かったが、後半は失点シーンで帰陣が遅れた。
23植田直通 5 ロングキックなどで貢献したが、2失点目は関根にかわされた。
14ファン・ソッコ 5.5 前半は興梠封じに成功したが、後半はラインが下がり苦しくなった。
3昌子源 5.5 攻撃での貢献度は高くなかったが、1対1はことごとく制した。

MF
20柴崎岳 5.5 攻撃の起点となりオウンゴールも誘ったが、まだパスミスが目立つ。
40小笠原満男 5 前半から素早いパス回しを見せたが、終盤はボールロストが多かった。
25遠藤康 5 ボールタッチの回数は少なくなかったが、ゴールに迫る動きはなかった。
→FW15高崎寛之(89分) - 出場時間短く、採点不能。
7カイオ 4.5 突っかけては奪われる場面が多く、判断も悪かった。
→MF13中村充孝(79分) 5 ミスもあって、流れに上手く乗れなかった。
8土居聖真 5 ジネイが収めてくれるのだから、もっとシュートチャンスに絡みたい。
→MF33金崎夢生(67分) 5 迫力あるドリブル突破を見せたが、一本調子過ぎる。
FW
9ジネイ 6 前線での存在感は絶大だったが、終盤は明らかにガス欠だった。
監督
トニーニョ・セレーゾ 5.5 プランニングとしては悪くなかったが、ジネイは引っ張りすぎたか。

<浦和>
GK
1西川周作 6
DF
46森脇良太 6
4那須大亮 5.5
5槙野智章 6.5
MF
24関根貴大 6.5 MOM
8柏木陽介 6
→MF16青木拓矢(84分) -
22阿部勇樹 6
3宇賀神友弥 5
→MF7梅崎司(77分) 6
20李忠成 5
→FW21ズラタン(61分) 6.5
19武藤雄樹 6.5
FW
30興梠慎三 6
監督
ペトロヴィッチ 6.5

<主審>
木村博之 
6 位置取りが良く、発生した事象に的確に対応した。

[明治安田生命J1 1st第13節終了時 記録]
<対戦結果>

山形0-1神戸
湘南4-0清水
仙台0-1甲府
浦和2-1鹿島
FC東京0-1名古屋
川崎F3-2鳥栖
松本0-3横浜FM
広島4-2新潟
6/23開催G大阪

<順位> ※第13節暫定
順位チーム試合勝点得点失点得失
1浦和レッズ1230231013
2サンフレッチェ広島132619118
3ガンバ大阪11231798
4横浜F・マリノス132318117
5FC東京132315132
6川崎フロンターレ132123185
7サガン鳥栖131918171
8湘南ベルマーレ13181517-2
9名古屋グランパス131716151
10ヴィッセル神戸13161516-1
11鹿島アントラーズ121517170
12松本山雅FC13151316-3
13ベガルタ仙台13131819-1
14柏レイソル11131415-1
15モンテディオ山形13121014-4
16ヴァンフォーレ甲府1312620-14
17清水エスパルス13101524-9
18アルビレックス新潟13101424-10

<ゴールランキング> ※第13節暫定
順位選手名チームゴール
1宇佐美貴史G大阪10
豊田陽平鳥栖
3大久保嘉人川崎F9
4武藤嘉紀FC東京8
5大前元紀清水6
6レナト川崎F5
ラファエル・シルバ新潟
8ウイルソン仙台4
武藤雄樹浦和
関根貴大浦和
工藤壮人
杉本健勇川崎F
高山薫湘南
永井謙佑名古屋
小川慶治朗神戸
ドウグラス広島

 鹿島がなかなか乗ってこない。FC東京に今季初の完封勝ちを収め、勢いに乗るかと思われた前節はミスが響いて、広島に勝ちきれず、勝点を思うように積み上げられなかった。そうした中で、今節迎えるのは首位に立つ浦和だ。

 今季の浦和は昨季よりも間違いなく強い。昨季の守備の安定感を継続すべく、今季はよりDFラインを高く設定することで、コンパクトな陣形と連動したプレッシングを実現。攻撃でも、奪ってからのショートカウンターや中央のスペースを作り出し、そこに縦パスを入れて展開する形など、昨季よりもスピード感が増して、無駄が減り、シャープで破壊力のある攻撃を実現させている。鹿島相手でも、やることは変わらずビルドアップにおいて相手の自由を奪って、ミスを誘いそこからのショートカウンターや、ボランチ周りのスペースに楔を入れて、SBの裏のスペースを使う形でゴールを目指し、守備でも押し込まれても人数をかけて中央を固めることで失点のリスクを減らす形を取ってくるだろう。戦い方が鹿島の弱点を確実に突いており、チームの完成度でも明らかに浦和が一枚上手と認めざるを得ないのが現状であろう。

 ただ、勝機がないのかと聞かれれば、否と答えたい。確かに、浦和は守備に人数をかけて中央をコンパクトにしているが、個々の守備の強度は高くない。恐れることになく、積極的に前線に楔を入れていけば、そこで収めることは十分できるはずだし、収まらずともファウルをもらえる可能性もある。守備でも、ある程度サイドを崩されることを割り切って、中央で跳ね返すことに集中できれば、失点のリスクを減らすことは可能だろう。チームとしての戦い方が定まりつつある今、上記のような弱点を的確に突き、プレーベースの質の上昇に必要な作業に引き続き取り組んでいければ、誰が出ても勝利を掴める可能性は確実に増してくるだろう。

 大切なのは冷静さを失わないことだ。それは激しくなるな、熱くなるなということではなく、テンション高く試合に入ってその状態を90分間続けて勝つのは、現状の質を考えると難しいからである。何が今求められているのか、どこにスキがあるのかを見極める作業を怠らずに、ワンプレーごとの質を意識して取り組むことが勝利に近づく一歩であるからだ。スタジアムの雰囲気や相手の立場などを考えれば、余計な意識が働くことが十分考えられるだけに、あえて冷静さを意識することが大切だと、改めて強調しておきたい。

2015明治安田生命J1リーグ 1stステージ 第13節
浦和レッドダイヤモンズ浦和レッズ鹿島アントラーズ鹿島アントラーズ
5月23日(土) 19:00キックオフ
埼玉スタジアム2002

試合情報(浦和公式サイト)
スタジアムの天気
スカパー!放送予定(18:50~ スカチャン0[CS800])
スカパー!オンデマンド配信リンク(18:50~)

[対戦相手情報]
浦和レッドダイヤモンズ
2015シーズン:1位 勝点27 11試合8勝3分0敗 21得点9失点
鹿島との対戦データ
3季連続で優勝争いに絡みながら、土壇場の勝負弱さで逃してきた赤い悪魔は、「今季こそ」と雪辱に燃えている。石原、ズラタン、橋本らという大型補強を今季も行って、スタートしたシーズンはスタートこそ公式戦3連敗、ACLでは1勝に留まってGS敗退という屈辱も味わったが、リーグ戦に限ってみればここまで11戦無敗で首位を快走している。攻撃では個々の能力を活かすべく、縦への意識を強めたことがより攻撃力を高めることになり、守備では陣形をコンパクトすることによって押し込まれる時間が減るという、攻守において我慢強く、効率よく戦うことで、スキを見せずに勝点を積み重ねている。前節はFC東京との首位攻防戦に、時間帯良く得点を奪って完勝。引き続き今季リーグ戦全勝のホームで戦う今節も勝って、1stステージ優勝にまた一歩歩みを進めたいところだ。

・メンバーリスト
ポジ番号選手名試合-得点
GK1西川周作11-9
15大谷幸輝0-0
23岩舘直0-0
28福島春樹(特別指定)0-0
大川圭為(2種登録)0-0
DF2加賀健一3-0
4那須大亮11-1
5槙野智章11-0
17永田充2-0
27茂木力也0-0
33橋本和3-0
36岡本拓也0-0
46森脇良太11-1
MF3宇賀神友弥9-1
7梅崎司10-3
8柏木陽介10-0
13鈴木啓太2-0
14平川忠亮3-0
16青木拓矢5-0
18小島秀仁0-0
22阿部勇樹11-2
24関根貴大10-3
25斎藤翔太0-0
FW11石原直樹4-0
19武藤雄樹10-3
20李忠成9-1
21ズラタン8-3
30興梠慎三5-3
31高木俊幸6-0
監督ペトロヴィッチ4年目
※試合-得点は2015シーズンのリーグ戦の成績。GKの得点の欄は失点。

・直近5試合の結果
大会相手会場スコア得点者
明治安田生命J1
1st第8節
甲府中銀スタ○2-0(浦和)梅崎、ズラタン
明治安田生命J1
1st第9節
G大阪埼玉○1-0(浦和)ズラタン
ACL GS第6戦ブリスベンロビーナ○2-1(ブリスベン)カルジェロヴィッチ
(浦和)興梠、武藤
明治安田生命J1
1st第11節
仙台ユアスタ△4-4(仙台)キム・ミンテ、奥埜、渡部、梁勇基
(浦和)阿部、興梠2、関根
明治安田生命J1
1st第12節
FC東京埼玉○4-1(浦和)李、関根、武藤、梅崎
(FC東京)前田

・鹿島との対戦成績(直近5試合、リーグ戦のみ)
会場スコア得点者
2012年
第22節
埼玉● 浦和 2-1 鹿島(浦和)宇賀神、原口
(鹿島)岩政
2013年
第11節
埼玉● 浦和 3-1 鹿島(浦和)那須、興梠、梅崎
(鹿島)野沢
2013年
第29節
カシマ●鹿島 1-2 浦和(鹿島)大迫
(浦和)那須、原口
2014年
第17節
埼玉△ 浦和 1-1 鹿島(浦和)興梠
(鹿島)柴崎
2014年
第30節
カシマ△ 鹿島 1-1 浦和(鹿島)カイオ
(浦和)李

[前回対戦時のハイライト]


[対戦相手の前節ハイライト]


[予想フォーメーション]
myboard

[予想スタメン]
<鹿島>(8位) ※()は2015年リーグ戦の記録、は累積警告
GK
21曽ヶ端準(10試合12失点)
DF
22西大伍(10試合0得点1アシスト)
14ファン・ソッコ(9試合0得点0アシスト)
3昌子源(9試合1得点0アシスト)
17鈴木隆雅(0試合0得点0アシスト)

MF
40小笠原満男(6試合1得点0アシスト)
20柴崎岳(11試合2得点5アシスト)
25遠藤康(10試合2得点0アシスト)
8土居聖真(10試合2得点1アシスト)
7カイオ(10試合2得点0アシスト)
FW
9ジネイ(1試合1得点0アシスト)
SUB
GK1佐藤昭大(1試合3失点)
DF5青木剛(8試合0得点0アシスト)
DF24伊東幸敏(3試合0得点0アシスト)
MF13中村充孝(6試合1得点0アシスト)
MF27梅鉢貴秀(7試合0得点0アシスト)
MF33金崎夢生(7試合3得点0アシスト)
FW18赤﨑秀平(3試合0得点0アシスト)
監督
トニーニョ・セレーゾ

欠場予想選手
DF山本脩斗(右ハムストリングを痛めて欠場濃厚)
FWダヴィ(左膝前十字靭帯損傷、左膝外側半月板損傷で欠場濃厚)

前節、負傷した山本の出場は難しそうだ。そのため、今節は出場すればJ1初出場となる鈴木隆のスタメンが有力。ただ、左SBに昌子を回し、CBに青木や植田を起用するプランもある。1トップは前節、初出場でゴールを奪ったジネイが起用される可能性が高い。その他、調子が上がりきらないベテランの曽ヶ端や小笠原のスタメン落ちの可能性も。また、金崎が復帰してベンチ入りが濃厚。ダヴィはまだ別メニュー調整中で今節での復帰は厳しい模様。

【KEY MAN】
MF柴崎岳
…もはや欠かすことのできないチームの「顔」だが、今節は首位浦和が相手だけに託されるタスクはいつも以上に多くなりそうだ。ただ、この男の活躍なくして鹿島の勝利はないといっても過言ではないだろう。攻守において90分間、顔を出し続け格の違いを見せつけたい。

<浦和>(1位) ※()は2015年リーグ戦の記録
GK
1西川周作(11試合9失点)
DF
46森脇良太(11試合1得点)
4那須大亮(11試合1得点)
5槙野智章(11試合0得点)
MF
22阿部勇樹(11試合2得点)
8柏木陽介(10試合0得点)
24関根貴大(10試合3得点)
3宇賀神友弥(9試合1得点)
20李忠成(9試合1得点)
19武藤雄樹(10試合3得点)
FW
30興梠慎三(5試合3得点)
SUB
GK15大谷幸輝(0試合0失点)
DF17永田充(2試合0得点)
DF33橋本和(3試合0得点)
MF7梅崎司(10試合3得点)
MF13鈴木啓太(2試合0得点)
FW21ズラタン(8試合3得点)
FW31高木俊幸(6試合0得点)
監督
ペトロヴィッチ

欠場予想選手
GK岩舘直(左アキレス腱断裂で欠場濃厚)
FW石原直樹(右膝前十字靭帯損傷で欠場濃厚)

前節と同じスタメンと予想したが、2シャドーの一角に李に代わって梅崎を起用する可能性がある。SUBには鈴木のベンチ入りを予想。ただ、同じくボランチをこなす青木のベンチ入りも考えられる。

[要注意選手]
MF関根貴大
…「浦和ユースの最高傑作」とも言われるアタッカー。スピードに乗ったドリブルはもちろん、スペースを見つけ出して、得点に絡むフィニッシュ能力の高さも武器。昨季の鹿島戦では2戦とも先発出場したが、活躍できずに2戦とも途中交代。ただ、今季の関根には昨季の関根のような波は見られない。

<明治安田生命J1 1st第13節 対戦カード>
日付時間対戦カード会場
5/23(土)14:00山形-神戸NDスタ
17:00湘南-清水BMWス
18:30仙台-甲府ユアスタ
19:00浦和-鹿島埼玉
FC東京-名古屋味スタ
川崎F-鳥栖等々力
松本-横浜FM松本
広島-新潟Eスタ
6/23(火)19:00柏-G大阪

<順位> ※第12節暫定
順位チーム試合勝点得点失点得失
1浦和レッズ112721912
2ガンバ大阪11231798
3サンフレッチェ広島12231596
4FC東京122315123
5横浜F・マリノス122015114
6サガン鳥栖121916142
7川崎フロンターレ121820164
8鹿島アントラーズ111516151
9松本山雅FC121513130
10湘南ベルマーレ12151117-6
11名古屋グランパス121415150
12ベガルタ仙台121318180
13柏レイソル11131415-1
14ヴィッセル神戸12131416-2
15モンテディオ山形12121013-3
16清水エスパルス12101520-5
17アルビレックス新潟12101220-8
18ヴァンフォーレ甲府129520-15

<ゴールランキング> ※第12節暫定
順位選手名チームゴール
1宇佐美貴史G大阪10
2豊田陽平鳥栖9
3武藤嘉紀FC東京8
大久保嘉人川崎F
5大前元紀清水6
6レナト川崎F5
ラファエル・シルバ新潟
8ウイルソン仙台4
工藤壮人
永井謙佑名古屋
小川慶治朗神戸

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