タケゴラ

鹿島アントラーズのことを書いています

2015/04

 前節の神戸戦に自滅ともいえる形で敗れ、公式戦の負け無しがストップしてしまった鹿島は、中3日でアウェイに乗り込んで仙台と対戦する。

 仙台も神戸と形は違えど、狙ってくることは同じであろう。4人のCBタイプであるDFを中心にブロックを作り、ボールを奪えば鹿島のSBの裏を狙ってカウンターを仕掛ける。シンプルではあるが、それゆえに上手くハメられると止めようのないこの仙台の狙いに鹿島がどう対応していくのかが一つのカギになるだろう。

 まず、第一に重要なのは先制点を奪うことである。先制点を奪えれば、仙台はどうしても重心を前に傾けざるを得ず、鹿島は逆にそこを逆手にとってカウンターを仕掛けることが出来る。そのためにも仙台の守備のギャップは積極的に突いていきたい。特に、梁勇基と富田のボランチの所はプレッシャーをかいくぐれば、土居らが中央で前を向いてボールを持てるだけに、恐れずに縦パスやショートパスを混ぜて、そこまでの形を作り、展開に期待したい。

 相手のカウンターでは2列目のパサーをフリーにさせないことはもちろん、ボールを受けようとするFWに好きにやらせないことが重要になってくる。この時に問われるのは、1対1で負けないことであろう。個々がマッチアップする機会が多くなりそうな今節は、この1対1が攻守でよりカギになってくることが予想される。守備では相手を封じ、攻撃では相手を上回りゴールを目指す、フットボールでは基本であるこのポイントが、連戦で疲労度も増してくる今節は、なおさら大きなウェイトを占めることになりそうだ。流れを再び作り出していくためにも、これ以上の躓きは許されない。

2015明治安田生命J1リーグ 1stステージ 第8節
ベガルタ仙台ベガルタ仙台鹿島アントラーズ鹿島アントラーズ
4月29日(水・祝) 14:00キックオフ
ユアテックスタジアム仙台

試合情報(仙台公式サイト)
スタジアムの天気
スカパー!放送予定(13:50~ J SPORTS 4[BS245])
スカパー!オンデマンド配信リンク(13:50~)

[対戦相手情報]
ベガルタ仙台
2015シーズン:9位 勝点9 7試合2勝3分2敗 8得点7失点
鹿島との対戦データ
残留争いに巻き込まれた昨季から赤嶺や角田ら主力が抜け苦戦が予想されたが、ここまでまずまずの滑り出しを見せている。堅守速攻のベースは変わらず、ウイルソンや梁勇基、野沢らといった既存の主力に、渡部、茂木、奥埜といった新戦力を上手く融合させている。リーグ戦では開幕戦のみちのくダービーをモノにすると、そこから5試合負けなしを記録。ただ、前々節で川崎Fに打ち合いで敗れると、ナビスコ杯清水戦ではメンバーを入れ替えた影響もあって敗戦、そして前節の松本戦ではタフな戦いを強いられて敗れ、現在公式戦3連敗中である。これ以上の連敗は避けたい今節は、ホームユアスタで必勝を期す。

・メンバーリスト
ポジ番号選手名試合-得点
GK1六反勇治5-6
16シュミット・ダニエル0-0
21関憲太郎2-1
22石川慧0-0
DF2鎌田次郎7-1
3渡部博文7-2
4蜂須賀孝治6-0
5石川直樹7-0
23二見宏志0-0
29上本大海0-0
33多々良敦斗3-1
36村上和弘0-0
37小島雅也(2種)0-0
MF6キム・ミンテ0-0
7奥埜博亮7-0
8野沢拓也6-0
10梁勇基7-0
14金久保順0-0
17富田晋伍7-0
19杉浦恭平3-0
20ハモン・ロペス2-0
25菅井直樹3-0
26藤村慶太0-0
27武井択也1-0
31茂木駿佑7-0
35佐々木匠(2種)0-0
FW9ウイルソン6-4
11金園英学6-0
28山本大貴2-0
30西村拓真0-0
監督渡邉晋2年目
※試合-得点は2015シーズンのリーグ戦の成績。GKの得点の欄は失点。

・直近5試合の結果
大会相手会場スコア得点者
ナビスコ杯
予選第3節
仙台ユアスタ△0-0
明治安田生命J1
1st第5節
横浜FM日産ス△1-1(横浜FM)ファビオ
(仙台)鎌田
明治安田生命J1
1st第6節
川崎Fユアスタ●2-3(仙台)ウイルソン、多々良
(川崎F)小林、レナト、大久保
ナビスコ杯
予選第4節
清水アイスタ●1-2(清水)大前、澤田
(仙台)金園
明治安田生命J1
1st第7節
松本松本●0-1(松本)岩上

・鹿島との対戦成績(直近5試合、リーグ戦のみ)
会場スコア得点者
2012年
第32節
カシマ△ 鹿島 3-3 仙台(鹿島)興梠2、大迫
(仙台)赤嶺2、ウイルソン
2013年
第2節
カシマ○ 鹿島 3-2 仙台(鹿島)ダヴィ2、大迫
(仙台)太田、ウイルソン
2013年
第20節
ユアスタ● 仙台 2-1 鹿島(仙台)柳沢、ヘベルチ
(鹿島)中村
2014年
第2節
カシマ○ 鹿島 2-0 仙台(鹿島)遠藤2
2014年
第25節
ユアスタ○ 仙台 0-1 鹿島(鹿島)土居

[前回対戦時のハイライト]


[対戦相手の前節ハイライト]


[予想フォーメーション]
myboard

[予想スタメン]
<鹿島>(10位) ※()は2015年リーグ戦の記録、は累積警告
GK
21曽ヶ端準(6試合8失点)
DF
22西大伍(7試合0得点1アシスト)
14ファン・ソッコ(6試合0得点0アシスト)
3昌子源(5試合0得点0アシスト)
16山本脩斗(7試合0得点0アシスト)

MF
5青木剛(5試合0得点0アシスト)
20柴崎岳(7試合2得点4アシスト)
25遠藤康(7試合2得点0アシスト)
8土居聖真(7試合1得点0アシスト)
7カイオ(6試合1得点0アシスト)
FW
15高崎寛之(7試合0得点3アシスト)
SUB
GK1佐藤昭大(1試合3失点)
DF23植田直通(3試合1得点0アシスト)
DF24伊東幸敏(1試合0得点0アシスト)
MF13中村充孝(5試合1得点0アシスト)
MF40小笠原満男(2試合0得点0アシスト)
FW18赤﨑秀平(0試合0得点0アシスト)
FW19豊川雄太(1試合0得点0アシスト)
監督
トニーニョ・セレーゾ

欠場予想選手
MF金崎夢生(出場停止)
FWダヴィ(左膝前十字靭帯損傷、左膝外側半月板損傷で欠場濃厚)

今節は金崎が出場停止。1トップは高崎の起用が濃厚だが、ケガ明けの赤﨑の可能性も考えられる。その他、連戦ということもあり上記のフォーメーション図にあるような先発の入れ替えもありそうだ。また、SUBにも上記のメンバー以外に、ケガ明けの山村、梅鉢、左SBの鈴木隆、好調の本山などのベンチ入りも考えられる。

【KEY MAN】
DF昌子源
…今季もDFリーダーとして欠かせない存在であるが、ややキレを欠いたプレーが目につくのが気になる所。今節の仙台も前節同様、スペースにスピードのある選手が走り込んでくる形があるだけに、昌子のカバーリングは重要なプレーになってくる。連戦の中、耐久度の高さを見せたいところだ。

<仙台>(9位) ※()は2015年リーグ戦の記録
GK
1六反勇治(5試合6失点)
DF
33多々良敦斗(3試合1得点)
2鎌田次郎(7試合1得点)
3渡部博文(7試合2得点)
5石川直樹(7試合0得点)
MF
10梁勇基(7試合0得点)
17富田晋伍(7試合0得点)
31茂木駿佑(7試合0得点)
8野沢拓也(6試合0得点)
FW
11金園英学(6試合0得点)
7奥埜博亮(7試合0得点)
SUB
GK21関憲太郎(2試合1失点)
DF4蜂須賀孝治(6試合0得点)
DF25菅井直樹(3試合0得点)
MF26藤村慶太(0試合0得点)
MF27武井択也(1試合0得点)
FW9ウイルソン(7試合4得点)
FW28山本大貴(2試合0得点)
監督
渡邉晋

欠場予想選手
DF上本大海(別メニュー調整中で出場微妙)
MF金久保順(別メニュー調整中で出場微妙)
MFハモン・ロペス(別メニュー調整中で出場微妙)

前節の松本戦と同じスタメンと予想したが、右SBに蜂須賀か菅井、FWにウイルソンが入る可能性がある。ただ、菅井は怪我明け、ウイルソンは太ももに違和感を抱えている。古巣対戦となる野沢は左の2列目で先発出場の可能性が高い。

[要注意選手]
MF奥埜博亮
…1年半の長崎での武者修行を経て、今季から仙台に復帰した期待の若手。本職は2列目だが、ボランチやFWでもプレー可能で、今季はFWでの起用が続いている。キープ力とスタミナを兼ね備えて、カウンター時には受け手となって味方にスペースを作り出すなど、目立たないが貢献度は高い。

<明治安田生命J1 1st第8節 対戦カード>
日付時間対戦カード会場
4/29(水・祝)14:00仙台-鹿島ユアスタ
川崎F-柏等々力
新潟-FC東京デンカS
清水-山形アイスタ
16:00湘南-鳥栖BMWス
G大阪-松本万博
神戸-名古屋ノエスタ
19:00横浜FM-広島日産ス
甲府-浦和中銀スタ

<順位>
順位チーム試合勝点得点失点得失
1浦和レッズ7171046
2ガンバ大阪7161477
3川崎フロンターレ7141688
4FC東京714844
5サガン鳥栖713963
6サンフレッチェ広島713853
7ヴィッセル神戸7111192
8横浜F・マリノス711972
9ベガルタ仙台79871
10鹿島アントラーズ7811110
名古屋グランパス7811110
12柏レイソル781011-1
13松本山雅FC7879-2
14湘南ベルマーレ77511-6
15アルビレックス新潟76913-4
16清水エスパルス74712-5
17モンテディオ山形7427-5
18ヴァンフォーレ甲府73215-13

<ゴールランキング>
順位選手名チームゴール数
1宇佐美貴史G大阪8
2大久保嘉人川崎F6
3武藤嘉紀FC東京5
レナト川崎F
ラファエル・シルバ新潟
豊田陽平鳥栖
7ウイルソン仙台4
8金崎夢生鹿島3
大前元紀清水
パトリックG大阪
小川慶治朗神戸

 試合としては前半は堅いものだった。お互いに攻守のバランス意識や球際への意識が強く、中々遅攻ではチャンスを作れず、カウンターに活路を見出す形になっていった。鹿島は神戸の守備の重心が低かったこともあって、比較的土居や柴崎ら中央でプレーする機会も多かったが、金崎など前線に入った際は厳しいチェックにあって思うようにプレーできず、シュートまで行けずに神戸のカウンターを受ける場面が目立った。その神戸のカウンターは鹿島のSBの高い位置取りの裏を1トップ2シャドーの3人が突くものだったが、重心が低くサポートが少なかったことや、鹿島守備陣が集中したプレーを見せていたこともあり、こちらもチャンスは作れず、結局前半はスコアレスで折り返すことになった。

 後半、鹿島はギアを上げるために小笠原を投入。ただ、これが裏目に出てしまう。小笠原のパスミスが多く、リズムが作れないでいると、49分に左サイドからの相馬のクロスに鹿島の守備陣はボールウォッチャーになってしまい、スライドを怠ってしまう。そこを神戸は見逃さず、フリーのマルキーニョスが折り返してそれを小川が詰めて、鹿島は先制点を許してしまう。鹿島にとってはリズムをつかめなかったことも、守備の対応のまずさも自分たちのミスが招いた結果だった。

 ただ、ここから神戸が受け身になり始め、鹿島の2ボランチが高い位置を執れるようになったことで、鹿島の時間帯が巡ってくる。徐々にシュートシーンを増やしていくと、高崎を投入して交代枠を使い切った直後の71分、スローインを受けて右サイドからボールを運んだ柴崎が、高崎とのワンツーからダイレクトシュートをゴールに沈めて、鹿島が同点に追いつく。柴崎の精度の高さが光ったのはもちろん、高い位置でのパス交換でスペースを生み出した、鹿島の狙っていた攻撃が結実した瞬間だった。

 これで勢いに乗りたかった鹿島だが、77分に神戸に右CKを与えると、そのセカンドボールのクリアで曽ヶ端と高崎が被ってしまい、ボールがこぼれたところを田中に押し込まれてしまい、再びビハインドの展開になってしまう。この失点のダメージは大きく、再び神戸ゴールを目指したが攻撃のちぐはぐさが目立ってしまい、ATには金崎がこの日2枚目のイエローで退場になってしまい万事休す。鹿島は今季リーグ戦3敗目を喫してしまった。

 相手の長所を消し、ウイークポイントを突いてきた神戸の戦いぶりは見事だったが、せっかくその神戸を崩してゴールを奪いながらも、自らのミスで2点を奪われた鹿島が拙すぎるともいえる試合だった。改めて、チームのディテールやプレーモデルを見直し、それを徹底する必要があるだろう。GWの連戦で修正する時間は多くないが、それが出来ない限りはこういった相手と対戦する時に勝点を得ることは出来ないのだから。

[試合記録]
2015明治安田生命J1リーグ 1stステージ 第7節
2015年4月25日(土) 14:04キックオフ
県立カシマサッカースタジアム 入場者数:12275人

鹿島アントラーズ鹿島アントラーズ1-2ヴィッセル神戸ヴィッセル神戸

[得点経過]
49分 <神戸>小川慶治朗(アシスト:マルキーニョス)
71分 <鹿島>柴崎岳(今季2点目 アシスト:高崎寛之[今季3アシスト目])
77分 <神戸>田中英雄

[ハイライト動画]


[データ]

鹿島項目神戸
14シュート10
5CK5
19FK21
1オフサイド1
0PK0

image
[警告・退場]
28分 <神戸>チョン・ウヨン(警告)
38分 <鹿島>山本脩斗(警告 累積2枚目)
47分 <神戸>相馬崇人(警告)
51分 <鹿島>小笠原満男(警告 累積1枚目)
64分 <鹿島>金崎夢生(警告)
90+4分 <鹿島>金崎夢生(警告)
90+4分 <鹿島>金崎夢生(退場 ※次節出場停止)

[フォーメーション]
myboard

[出場記録、採点・寸評]
<鹿島>
GK
21曽ヶ端準 5 2失点目は痛恨の連係ミス。あれで試合が決まってしまった。
DF
22西大伍 5.5 右ではまずまずの出来も、左では不慣れさを露呈。
14ファン・ソッコ 6 ミスも見られたが、積極的にビルドアップに関わる姿勢は評価できる。
3昌子源 5.5 破綻することはなかったが、相手のカウンターにやや軽い対応も。
16山本脩斗 5 1失点目はボールウォッチャーになり、スライドが完全に遅れた。

→DF24伊東幸敏(56分) 5 精力的なスプリントはあったが、攻守に拙さが見られた。
MF
5青木剛 6 バイタルエリアを確実に埋めた。配球も悪くない。
→MF40小笠原満男(HT) 5.5 守備や全体の押上げでは貢献したが、パスミスが多かった。
20柴崎岳 6.5 持ち味を出して、1ゴール以外にも前線への進出が目立った。
25遠藤康 5 良い形でボールを受けられず、シュート精度も低かった。
7カイオ 5.5 ミドルのシーンは得意の形だっただけに、枠に飛ばしたかった。
→FW15高崎寛之(70分) 5 アシストは評価できるが、2失点目の連係ミスは大きな減点材料。
8土居聖真 5.5 前を向いてボールを持つ機会もあっただけに、フィニッシュに関わる場面の少なさが目立った。
FW
33金崎夢生 4.5 厳しいマークにいら立ちを募らせ、相手の挑発に乗って退場。
監督
トニーニョ・セレーゾ 5 チームとしての拙さが目立ち、青木を下げたことで流れも手放した。

<神戸>
GK
22山本海人 6
DF
5岩波拓也 6.5
16チョン・ウヨン 5.5
14増川隆洋 6
→DF8高橋祥平(58分) 6
MF
6高橋峻希 6
→DF25奥井諒(84分) -
10森岡亮太 6
→MF17田中英雄(37分) 6.5
24三原雅俊 6.5
3相馬崇人 6.5
FW
18マルキーニョス 6
13小川慶治朗 6.5 MOM
9石津大介
 6.5

監督
ネルシーニョ 7

<主審>
飯田淳平 
5.5 カードやゲームコントロールの点は妥当。ゴール前での判定は難しいものがあったか。

[明治安田生命J1 1st第7節終了時 記録]
<対戦結果>

鹿島1-2神戸
松本1-0仙台
広島2-0清水
横浜FM3-0湘南
鳥栖1-1
浦和2-1名古屋
山形0-1FC東京
川崎F3-0甲府
G大阪2-1新潟

<順位>
順位チーム試合勝点得点失点得失
1浦和レッズ7171046
2ガンバ大阪7161477
3川崎フロンターレ7141688
4FC東京714844
5サガン鳥栖713963
6サンフレッチェ広島713853
7ヴィッセル神戸7111192
8横浜F・マリノス711972
9ベガルタ仙台79871
10鹿島アントラーズ7811110
名古屋グランパス7811110
12柏レイソル781011-1
13松本山雅FC7879-2
14湘南ベルマーレ77511-6
15アルビレックス新潟76913-4
16清水エスパルス74712-5
17モンテディオ山形7427-5
18ヴァンフォーレ甲府73215-13

<ゴールランキング>
順位選手名チームゴール数
1宇佐美貴史G大阪8
2大久保嘉人川崎F6
3武藤嘉紀FC東京5
レナト川崎F
ラファエル・シルバ新潟
豊田陽平鳥栖
7ウイルソン仙台4
8金崎夢生鹿島3
大前元紀清水
パトリックG大阪
小川慶治朗神戸

 オーストラリアでの激闘もATの逆転弾によって制し、いよいよ鹿島が波に乗ってきている。引き続いて迎えるGWの5連戦、まずはホームで神戸を迎え撃つ。

 神戸は今季からネルシーニョ監督が指揮を執り、昨季までのポゼッション主体から、カウンターなどといったリアクション色を強めたサッカーに変化しつつある。水曜日のナビスコ杯でも川崎Fのパスワークを封じるため、積極的にプレスを仕掛けて、ボランチの大島や中村にはマンマークをつけていた。鹿島のストロングである、柴﨑や土居を中心とした中央突破を封じるために、マンマークとはいかずとも同様の策を採用してくる可能性は十分に考えられるだろう。そこで策にハマってしまうと、相手のスピードを活かしたカウンターの餌食になる可能性は高くなってしまう。

 かといって、そこをかわし続けてロングボールを安易に増やしてしまえば、相手の高さのある最終ラインに跳ね返され、それまた相手の思い通りになってしまうだろう。今節は、相手のプレスをかいくぐる技術の高さはもちろん、どこでロングボールを使い、どこで繋いで相手をかわしていくのかの、判断の質の高さも求められていくだろう。ACLの時のように、途中からそういった判断力の高い小笠原や本山を起用して、局面の打開を託す可能性も十分あるだろう。

 オーストラリアでの試合から中3日、移動も含めると中2日で迎えるだけに、疲労は気がかりだが、チームが連勝中、試合を休んでコンディションを取り戻したメンバーもいるだけに、大きな懸念材料にはならないだろう。毎年、このGWで躓くことは少なくないだけに、何とかこの流れを切らさずに今節も勝ち切りたい。

2015明治安田生命J1リーグ 1stステージ 第7節
鹿島アントラーズ鹿島アントラーズヴィッセル神戸ヴィッセル神戸
4月25日(土) 14:00キックオフ
県立カシマサッカースタジアム

試合情報(鹿島公式サイト)
スタジアムの天気
NHK BS1放送予定(14:00~)
スカパー!放送予定(13:50~ スカチャン0[CS800])
スカパー!オンデマンド配信リンク(13:50~)

[対戦相手情報]
ヴィッセル神戸
2015シーズン:10位 勝点8 6試合2勝2分2敗 9得点8失点
鹿島との対戦データ
タイトル獲得を目指し、今季から昨季まで柏で数々のタイトル獲得に貢献したネルシーニョ監督を招聘。高橋祥、安田、渡邉など各ポジションに即戦力を揃え、体制を整えてシーズンインしたが、ここまでは戦術の浸透に時間がかかり、思うように勝点を積み上げられていない。また、ケガ人の多さもそれに拍車をかけてしまっている。ただ、ここ最近は徐々に調子を上げて、公式戦6試合無敗としている。前節の新潟戦では二度のビハインドを追いつき、水曜のナビスコ杯ではペースを握って試合を進め、いずれもドローに持ち込んでいる。今節は昨季に久々の勝利を挙げ、当時首位にも浮上したカシマの地で勝点3を狙う。

・メンバーリスト
ポジ番号選手名試合-得点
GK21松澤香輝0-0
22山本海人6-8
28吉丸絢梓0-0
30徳重健太0-0
DF3相馬崇人3-0
4北本久仁衛1-0
5岩波拓也5-0
6高橋峻希5-1
8高橋祥平4-1
14増川隆洋3-0
25奥井諒3-0
26山口真司0-0
31安田理大3-0
34ブエノ2-0
35藤谷壮(2種)1-0
東隼也(2種)0-0
山川哲史(2種)0-0
MF10森岡亮太6-0
16チョン・ウヨン6-0
17田中英雄3-0
20増山朝陽0-0
24三原雅俊3-1
27フェフージン3-0
32前田凌佑0-0
33和田倫季0-0
FW7ペドロ・ジュニオール5-0
9石津大介5-2
13小川慶治朗6-2
18マルキーニョス4-0
19渡邉千真4-1
29田代容輔1-0
監督ネルシーニョ1年目
※試合-得点は2015シーズンのリーグ戦の成績。GKの得点の欄は失点。

・直近5試合の結果
大会相手会場スコア得点者
明治安田生命J1
1st第4節
広島Eスタ○1-0(神戸)小川
ナビスコ杯
予選第3節
仙台ユアスタ△0-0
明治安田生命J1
1st第5節
甲府ノエスタ○4-1(神戸)石津2、三原、小川
(甲府)アドリアーノ
明治安田生命J1
1st第6節
新潟デンカS△2-2(新潟)R・シルバ、山本
(神戸)O.G.、高橋峻
ナビスコ杯
予選第4節
川崎Fノエスタ△0-0

・鹿島との対戦成績(直近5試合、リーグ戦のみ)
会場スコア得点者
2011年
第30節
カシマ△ 鹿島 1-1 神戸(鹿島)野沢
(神戸)ポポ
2012年
第13節
ホームズ○ 神戸 1-2 鹿島(神戸)田代
(鹿島)ジュニーニョ、興梠
2012年
第24節
カシマ○ 鹿島 1-0 神戸(鹿島)大迫
2014年
第8節
カシマ● 鹿島 2-3 神戸(鹿島)遠藤、ダヴィ
(神戸)チョン・ウヨン、マルキーニョス、小川
2014年
第29節
ノエスタ△ 神戸 0-0 鹿島

[前回対戦時のハイライト]


[対戦相手の前節ハイライト]


[予想フォーメーション]
myboard

[予想スタメン]
<鹿島>(8位) ※()は2015年リーグ戦の記録、は累積警告
GK
21曽ヶ端準(5試合6失点)
DF
22西大伍(6試合0得点1アシスト)
14ファン・ソッコ(5試合0得点0アシスト)
3昌子源(4試合0得点0アシスト)
16山本脩斗(6試合0得点0アシスト)

MF
5青木剛(4試合0得点0アシスト)
20柴崎岳(6試合1得点4アシスト)
25遠藤康(6試合2得点0アシスト)
8土居聖真(6試合1得点0アシスト)
7カイオ(5試合1得点0アシスト)
FW
33金崎夢生(6試合3得点0アシスト)
SUB
GK1佐藤昭大(1試合3失点)
DF23植田直通(3試合1得点0アシスト)
DF24伊東幸敏(0試合0得点0アシスト)
MF10本山雅志(1試合0得点0アシスト)
MF13中村充孝(5試合1得点0アシスト)
MF40小笠原満男(1試合0得点0アシスト)
FW15高崎寛之(6試合0得点2アシスト)
監督
トニーニョ・セレーゾ

欠場予想選手
MF梅鉢貴秀(腹部の筋肉を痛め出場微妙)
FWダヴィ(左膝前十字靭帯損傷、左膝外側半月板損傷で欠場濃厚)

ACLから先発の変更は1人と予想。ACLは出場停止で遠征に帯同しなかった昌子が植田に代わってCBに入り、ファン・ソッコとコンビを組みそうだ。ACLで復帰した小笠原は、ケガ明けと青木の調子を考えれば今節もベンチスタートか。また、ACLで同じく復帰しまずまずのプレーを見せた本山もベンチ入りすると予想。

【KEY MAN】
MF青木剛
…今季は本職ともいえるボランチでのプレーが増えており、守備の確実さと機を見たロングボールでチームへの貢献度が増している頼れるベテランだ。今節は柴崎や土居への厳しいチェックが予想される中で、青木がどれだけ彼らを助け、中盤での繋ぎに貢献できるかがカギとなる。

<神戸>(10位) ※()は2015年リーグ戦の記録
GK
22山本海人(6試合8失点)
DF
5岩波拓也(5試合0得点)
16チョン・ウヨン(6試合0得点)
14増川隆洋(3試合0得点)
MF
24三原雅俊(3試合1得点)
10森岡亮太(6試合0得点)
6高橋峻希(5試合1得点)
3相馬崇人(3試合0得点)
FW
18マルキーニョス(4試合0得点)
27フェフージン(3試合0得点)
13小川慶治朗(6試合2得点)
SUB
GK30徳重健太(0試合0失点)
DF4北本久仁衛(1試合0得点)
DF8高橋祥平(4試合1得点)
DF25奥井諒(3試合0得点)
MF17田中英雄(3試合0得点)
FW9石津大介(5試合2得点)
FW19渡邉千真(4試合1得点)
監督
ネルシーニョ

欠場予想選手
DF山口真司(ケガで出場微妙)
DF安田理大(別メニュー調整中で出場微妙)
DFブエノ(右ハムストリングス肉離れで欠場濃厚)
FWペドロ・ジュニオール(アキレス腱を痛めて出場微妙)

水曜のナビスコ杯とスタメンは変わらないと予想したが、シャドーのフェフージンに代わって石津がスタメンの可能性もある。その場合は石津が1トップに入り、小川がシャドーに入るだろう。また、別メニュー調整中だった高橋祥と渡邉が復帰し、ベンチ入りすると予想。その他、SUBは上記のメンバーの他にルーキーの増山、ボランチの前田、FWの田代、2種登録のSB藤谷らが入る可能性がある。古巣対戦となるマルキーニョスは2シャドーの一角での先発出場が濃厚。

[要注意選手]
FW小川慶治朗
…神戸のエースナンバーである13を受け継ぐスピードスター。抜群のスプリント能力を持ち、攻撃ではカウンターの急先鋒となってゴールに迫り、守備ではプレスのスイッチ役としてボールホルダーに襲い掛かる。今季はセンターでのプレーが多く、よりゴールに直結した動きを見せているだけに、彼のスピードには常に警戒しなければならないだろう。

<明治安田生命J1 1st第7節 対戦カード>
日付時間対戦カード会場
4/25(土)14:00鹿島-神戸カシマ
松本-仙台松本
広島-清水Eスタ
15:00横浜FM-湘南日産ス
鳥栖-柏ベアスタ
17:00浦和-名古屋埼玉
18:30山形-FC東京NDスタ
19:00川崎F-甲府等々力
4/26(日)14:00G大阪-新潟万博

<順位>
順位チーム試合勝点得点失点得失
1浦和レッズ614835
2ガンバ大阪6131266
3サガン鳥栖612853
4川崎フロンターレ6111385
5FC東京611743
6サンフレッチェ広島610651
7ベガルタ仙台69862
8鹿島アントラーズ681091
名古屋グランパス681091
10ヴィッセル神戸68981
11横浜F・マリノス6867-1
12柏レイソル67910-1
13湘南ベルマーレ6758-3
14アルビレックス新潟66811-3
15松本山雅FC6569-3
16清水エスパルス64710-3
17モンテディオ山形6426-4
18ヴァンフォーレ甲府63212-10

<ゴールランキング>
順位選手名チームゴール数
1宇佐美貴史G大阪7
2武藤嘉紀FC東京5
大久保嘉人川崎F
ラファエル・シルバ新潟
5ウイルソン仙台4
豊田陽平鳥栖
7金崎夢生鹿島3
レナト川崎F
大前元紀清水
10渡部博文仙台2
遠藤康鹿島
工藤壮人
小林悠川崎F
伊藤翔横浜FM
遠藤航湘南
オビナ松本
山本康裕新潟
永井謙佑名古屋
矢野貴章名古屋
川又堅碁名古屋
パトリックG大阪
石津大介神戸
小川慶治朗神戸

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