過去4年間勝てていない等々力での一戦、アウェイの鹿島はホームチームの勢いを序盤は受ける形となった。20分過ぎまでは完全に川崎Fのペース。ピンチこそほとんどなかったものの、細かいパス交換で守備が奪いどころを絞れずに後手に回り、中央を崩されるシーンが多かった。

 だが、時間が経つにつれ、徐々に鹿島が落ち着きを取り戻していく。川崎Fの攻撃に慣れ、中央の守備に堅さが出てくると、攻撃を両SBとA・マイアのドリブル、時折見られたロングボールのみに制限、逆に攻撃では2トップがサイドのスペースに流れてボールを呼び込んだり、カイオのドリブルでシュートチャンスを作り出し、流れを取り戻していく。しかし、鹿島もシュートはペナルティエリア外からに限定され、決定機は作れずにスコアレスで前半を折り返した。

 後半になって、先にチャンスを作ったのは川崎Fだった。大久保がファン・ソッコと入れ替わってシュート、さらにそのこぼれ球を拾ったA・マイアがシュート。しかし、どちらも曽ヶ端の好セーブで防ぐと、流れは鹿島にやってきた。その直後の51分、右サイドを突破した土居のマイナスのクロスに、走り込んだカイオが地を這うミドルを絶妙な位置に打ち込んで鹿島が先制に成功。この1点で流れを完全に掴んだ鹿島は、その7分後にも右サイドの遠藤のクロスを、金崎が先に触ってボールがクロスバーに当たると、そのこぼれ球に反応し、最後は叩きつける形でゴールにねじ込んで追加点。大きな2点リードを手にした鹿島が勝利をグッと引き寄せたのだった。

 この後、選手交代で流れを取り戻した川崎Fの攻勢が続く。鹿島も押し込まれながら耐えていたが、84分にカイオがエウシーニョにボールを奪われると、そこから小林、大久保と繋がれ、最後は再びエウシーニョに流し込まれて1点差に追い上げを許してしまう。それでも、次々に選手交代のカードを切って逃げ切りを図る鹿島は、ATに攻め上がった山村のミドルを、背中に当ててしまった赤﨑が目の前にこぼれたボールを確実に決めて、決定的な3点目をゲット。鹿島が5年ぶりの等々力での勝利で、6年ぶりの6連勝を達成した。

 耐えるべきところを耐えて、自分たちの流れの時にチャンスをモノにする。そんな勝つために必要なことが今の鹿島には当たり前のように出来ている。そんな姿を見ると、長らく等々力で勝てていなかったことを気にしていたのは、いらない心配だったのかもしれない。此れから連戦が続くが、まだ伸びしろすら見える鹿島がどこまで走り続けるのか、楽しみで仕方がない。

[試合記録]
2015明治安田生命J1リーグ 2ndステージ 第9節
2015年8月29日(土) 19:03キックオフ
等々力陸上競技場 入場者数:22632人

川崎フロンターレ川崎フロンターレ1-3鹿島アントラーズ鹿島アントラーズ

[得点経過]
51分 <鹿島>カイオ(今季7点目 アシスト:土居聖真[今季4アシスト目])
58分 <鹿島>金崎夢生(今季6点目 アシスト:遠藤康[今季4アシスト目])
84分 <川崎F>エウシーニョ(アシスト:大久保嘉人)
90+3分 <鹿島>赤﨑秀平(今季6点目 アシスト:山村和也[今季1アシスト目])

[ハイライト動画]


[データ]

川崎F項目鹿島
8シュート16
2CK0
14FK13
5オフサイド4
0PK0

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[警告・退場]
55分 <川崎F>エウシーニョ(警告)
68分 <鹿島>ファン・ソッコ(警告 累積1枚目)
73分 <鹿島>西大伍(警告 累積2枚目)
79分 <鹿島>柴崎岳(警告 累積3枚目 ※次節出場停止)

[フォーメーション]
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[出場記録、採点・寸評]
<鹿島>
GK
21曽ヶ端準 6.5 失点シーンはノーチャンス。後半立ち上がりの好セーブ2連発は大きかった。
DF
22西大伍 6 クロスが合う場面は少なかったが、サポートは的確。守備も粘り強い対応。
14ファン・ソッコ 6.5 後手に回る場面もあったが、当たりの強さとカバーリングは終始光っていた。
3昌子源 6.5 中央を締めて自由にやらせず。空中戦も競り勝つシーンが多かった。
16山本脩斗 6 終盤でもスプリントは衰えず。A・マイアのドリブルも決定的な場面へは持っていかせず。
MF
20柴崎岳 6 決定的な仕事は出来ずも、技術の高さを見せた。次節出場停止が痛い。
→DF4山村和也(90分) 6.5 出場時間はわずかだが、ミドルがラッキーな形でアシストに。
40小笠原満男 7 守備でのボール回収率が高く、また高い位置でのパスセンスも光った。
25遠藤康 7 1アシストだけでなく、右サイドで起点になるプレーはとにかく効いていた。
7カイオ 7 失点シーンは減点も、運ぶ力は絶大。先制点のミドルも評価高。
→MF13中村充孝(88分) - 出場時間短く、評価なし。
FW
33金崎夢生 7 前線で体を張り続け、しぶとくボールを追って貴重な2点目も奪った。 MOM
8土居聖真 6.5
サイドに何度も流れるプレーで、チームを助けアシストも記録。
→FW18赤﨑秀平(83分) 6.5 3点目を奪って勝利を決めた。「川崎Fキラー」襲名か。
監督
石井正忠 7.5 狙い通りの展開に持ち込んで6連勝。負ける気がしないチームになってきた。

<川崎F>
GK
30新井章太 5
DF
18エウシーニョ 5.5
4井川祐輔 5
5谷口彰悟 5.5
20車屋紳太郎 5
MF
6山本真希 5.5
→MF22中野嘉大(60分) 5.5
16大島僚太 6
14中村憲剛 5.5
FW
10アルトゥール・マイア 6.5
→FW11小林悠(66分) 5.5
9杉本健勇 4.5
13大久保嘉人 5.5
監督
風間八宏 4.5

<主審>
木村博之

[明治安田生命J1 2nd第9節終了時 記録]
<対戦結果>

FC東京    1-1清水
横浜FM    4-0浦和
仙台    0-1新潟
川崎F    1-3鹿島
神戸    7-1鳥栖
広島    5-2名古屋
    2-2神戸
G大阪    1-0湘南
松本9/23開催山形

<年間 順位> ※暫定 
順位チーム試合勝点得点失点得失
1サンフレッチェ広島2655542628
2浦和レッズ2655502921
3FC東京265035269
4ガンバ大阪2647382513
5鹿島アントラーズ2644453312
6川崎フロンターレ264143385
7横浜F・マリノス2640362610
8柏レイソル263736333
9名古屋グランパス26363233-1
10湘南ベルマーレ26363133-2
11ヴィッセル神戸263235314
12ヴァンフォーレ甲府26291931-12
13サガン鳥栖26293351-18
14ベガルタ仙台262738380
15アルビレックス新潟26253247-15
16松本山雅FC25212343-20
17清水エスパルス26203148-17
18モンテディオ山形25181737-20

<2ndステージ 順位> ※暫定
順位チーム試合勝点得点失点得失
1鹿島アントラーズ92218810
2サンフレッチェ広島921251015
3柏レイソル9191486
4FC東京9151183
5ガンバ大阪91514122
6横浜F・マリノス9141596
7湘南ベルマーレ9141192
8名古屋グランパス9141415-1
9浦和レッズ9141112-1
10ヴィッセル神戸91318126
11川崎フロンターレ9111112-1
12アルビレックス新潟9111214-2
13ヴァンフォーレ甲府9979-2
14サガン鳥栖991119-8
15清水エスパルス97916-7
16松本山雅FC86617-11
17ベガルタ仙台941118-7
18モンテディオ山形84313-10

<ゴールランキング> ※暫定
順位選手名チームゴール
1宇佐美貴史G大阪16
2大久保嘉人川崎F15
豊田陽平鳥栖
4ドウグラス広島14
5クリスティアーノ11
大前元紀清水
佐藤寿人広島
8武藤雄樹浦和10
武藤嘉紀FC東京
10レナト川崎F9
ピーター・ウタカ清水
パトリックG大阪
レアンドロ神戸