9月の勢いそのままに勝負をかける10月のはずだったが、3試合勝ちなしと足踏みが続いている。この停滞感の中でカシマに迎え撃つのは首位に立つ浦和である。

 まず意識したいのは失点しないことである。やはり先に点を取られると必然的に前がかりにならなければならず、バランスを崩しやすい。これまでの3-6-1の相手に実践してきたシャドーにボランチがマンツーマンでつき、1トップをCBの2人でチェック、これによって相手の動きを制限する形を改めて徹底したいところだ。また、これに加え前回対戦では森脇と槙野の持ち上がりにかなり苦労したため、その部分のマークの受け渡しや、そこにパスを簡単に出させないため、ビルドアップの段階で1トップとトップ下の2人は執拗にプレッシングをかけていきたい。また、対浦和戦で3試合連続で失点しているセットプレーには最大限の警戒を払いたい。

 そして、もちろん得点を奪わなければ勝つことは出来ない。訪れるチャンスはそう多くはないだろうからこそ、決定力は意識したいところだ。狙いどころとしては、浦和が攻め上がった時の後のボールを奪ってからの素早いカウンターと相手のビルドアップの段階でのミスには付け込んでいきたいところだ。森脇と槙野が持ち上がった後はそこにスペースがあることは間違いないし、浦和が絶対的に自信を持っているビルドアップでボールを奪えれば相手に大きなダメージを与えられるはずだ。

 後半戦に入ってから鹿島は上位陣との対戦でことごとく勝てていない。自分たちが上に行くためにはやはり強い相手に勝たなくてはならないことは自明の理だ。そうした意味で今の段階でJリーグの首位に立つ浦和と対戦できることは、現状のチームの力を推しはかるうえで絶好の機会である。全ての力を結集し、出し切って全力でぶつかりたい。そして、その上で勝利を掴み、自信と希望を得たい。今節は今季のチームの命運を左右する戦いだ。

2014 Jリーグディビジョン1 第30節
鹿島アントラーズ鹿島アントラーズ浦和レッズ浦和レッズ
10月26日(日) 19:00キックオフ
県立カシマサッカースタジアム

試合情報(鹿島公式サイト)
スタジアムの天気
NHK BS1(ch102)放送予定(19:00~)
スカパー!放送予定(18:50~ スカチャン0) ※無料放送
スカパー!オンデマンド配信リンク(18:50~)

[対戦相手情報]
浦和レッズ
1位 勝点57 29試合17勝6分6敗48得点26失点
鹿島との対戦データ
ここまで首位を快走しているが、ここ5試合は2勝1分2敗と2桁順位のチームを相手にやや足踏みが続いている。それでも、連敗をしていないのが今のチームの強さであり、前節はスコアレスドローだったものの、4試合ぶりの無失点ということもありチーム状態は悪くない。前線では興梠と柏木を筆頭に、李や梅崎、さらにはM・リシャルデスや関口とタレント揃いで、守備陣も阿部や那須、西川を中心に簡単には崩されない堅さを維持している。残り5試合のうち、上位陣との対決が3試合残っており、今節がその初戦。3試合ぶりの勝利でラストスパートをかけたい。

・直近5試合の結果
大会対戦相手会場スコア得点者
J1第25節新潟デンカS○2-0(浦和)興梠、森脇
J1第26節C大阪ヤンマー×0-1(C大阪)カカウ
J1第27節徳島埼玉○2-1(浦和)柏木、那須
(徳島)衛藤
J1第28節仙台ユアスタ×2-4(仙台)ウイルソン、野沢、赤嶺、村上
(浦和)興梠2
J1第29節甲府埼玉△0-0

・鹿島との対戦成績(直近5試合、リーグ戦のみ)
会場スコア得点者
2012年
第5節
カシマ× 鹿島 1-3 浦和(鹿島)興梠
(浦和)M・リシャルデス2、ポポ
2012年
第22節
埼玉× 浦和 2-1 鹿島(浦和)宇賀神、原口
(鹿島)岩政
2013年
第11節
埼玉× 浦和 3-1 鹿島(浦和)那須、興梠、梅崎
(鹿島)野沢
2013年
第29節
カシマ× 鹿島 1-2 浦和(鹿島)大迫
(浦和)那須、原口
2014年
第17節
埼玉△ 浦和 1-1 鹿島(浦和)興梠
(鹿島)柴崎

[前回対戦時のハイライト]
J1第17節 △ 浦和 1-1 鹿島 ([浦和]興梠 [鹿島]柴崎)


[対戦相手の前節ハイライト]
J1第29節 △ 浦和 0-0 甲府


[予想フォーメーション]
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[予想スタメン]
<鹿島>(4位) ※は累積警告
GK
21曽ヶ端準
DF
22西大伍
23植田直通■■
15昌子源
■■
16山本脩斗
■■
MF
40小笠原満男
20柴崎岳
25遠藤康
28土居聖真
19豊川雄太
FW
18赤﨑秀平
SUB
GK1佐藤昭大
DF4山村和也
MF7ジョルジ・ワグネル
MF10本山雅志
MF13中村充孝
MF27梅鉢貴秀
■■
MF33カイオ■■
監督
トニーニョ・セレーゾ

欠場予想選手
MFルイス・アルベルト(踵かアキレス腱を痛め出場微妙)
MF宮内龍汰(J3 Jリーグ・アンダー22選抜)
FWダヴィ(左膝前十字靭帯損傷、左膝外側半月板損傷で欠場濃厚)

スタメンは前節と変わらない見込みだが、カイオや中村が遠藤や赤﨑に代わって先発する可能性もある。ベンチも大きくは変わらないはずだが、伊東や杉本らに機会が巡ってくる可能性はある。

【KEY MAN】
MF土居聖真
…前線からのプレス、タメを作る動き、そして何よりフィニッシュに絡む動きと求められる動きは多い。特にカウンターの時は土居のドリブルが活きるはず。自らのゴールで勝利を手繰り寄せたい。

<浦和>(1位) ※()は2014年リーグ戦の記録
GK
21西川周作(29試合26失点)
DF
46森脇良太(28試合3得点)
4那須大亮(27試合3得点)
5槙野智章(26試合3得点)
MF
22阿部勇樹(29試合3得点)
13鈴木啓太(25試合1得点)
11関口訓充(6試合0得点)
3宇賀神友弥(26試合3得点)
20李忠成(29試合5得点)
8柏木陽介(28試合3得点)
FW
30興梠慎三(29試合12得点)
SUB
GK18加藤順大(0試合0失点)
DF17永田充(12試合0得点)
MF7梅崎司(29試合4得点)
MF10マルシオ・リシャルデス(6試合0得点)
MF14平川忠亮(21試合1得点)
MF16青木拓矢(16試合0得点)
MF26関根貴大(16試合1得点)
監督
ペトロヴィッチ

欠場予想選手
MF平川忠亮(別メニュー調整で出場微妙)

前節を出場停止で欠場した宇賀神が左サイドに戻ってくる以外は変わらない見込みだが、連戦を考慮してボランチの青木や右サイドやシャドーをこなす梅崎が先発の可能性もある。ベンチには上記の他にDFの坪井、濱田やシャドーをこなす山田、矢島らが入る可能性がある。
→平川が前日練習を別メニュー調整で先発落ちの可能性あり。関口が代役か。

[要注意選手]
MF柏木陽介
…浦和の絶対的司令塔は豊富な運動量をベースに正確無比で多彩な左足のキックでチャンスを演出している。流れの中でフリーにしないのはもちろんのこと、簡単にセットプレーを与えないことも意識したい。

[DATA] ※第29節終了時
<J1第30節 対戦カード>
日付時間対戦カード会場
10/26(日)13:00仙台-柏ユアスタ
16:00神戸-大宮ノエスタ
鳥栖-新潟ベアスタ
19:00鹿島-浦和カシマ
G大阪-F東京万博
徳島-名古屋鳴門大塚
横浜FM-C大阪日産ス
甲府-川崎F中銀スタ
清水-広島アイスタ

<順位>

順位チーム試合勝点得点失点得失
1浦和レッズ2957482622
2ガンバ大阪2952512823
3川崎フロンターレ2951493415
4鹿島アントラーズ2950553421
5サガン鳥栖295036297
6FC東京2945422517
7柏レイソル294537370
8横浜F・マリノス294333267
9サンフレッチェ広島294237325
10ヴィッセル神戸294243403
11アルビレックス新潟29382430-6
12名古屋グランパス29373742-5
13ベガルタ仙台29332841-13
14大宮アルディージャ29313853-15
15清水エスパルス29313550-15
16ヴァンフォーレ甲府29302029-9
17セレッソ大阪29293136-5
18徳島ヴォルティス29131567-52

<ゴールランキング>
順位選手名チームゴール数
1大久保嘉人川崎F15
2ペドロ・ジュニオール神戸13
2マルキーニョス神戸13
2豊田陽平鳥栖13
5興梠慎三浦和12
5武藤嘉紀F東京12
7小林悠川崎F11
7ノヴァコヴィッチ清水11
9ダヴィ鹿島10
9エドゥーF東京10