タケゴラ

鹿島アントラーズのことを書いています


 昨季、寸前でタイトルを逃した鹿島にとって今季はリベンジを果たしに挑むシーズンとなる。それだけでなく、毎年のように手が届かないアジアの王座への挑戦も、今季は一層鼻息が荒い。チームの目標はずばり「四冠」だ。

 そのためのメンバーは揃っている。昨季の主力は全員が残留、もともと選手層の厚かったチームにさらに即戦力が加わった。昌子と植田に依存していたCBには清水から犬飼を獲得。空中戦や対人も強く、リーダーシップも兼ね備える彼の加入は無風状態だったCBのポジション争いに刺激を生み出している。アタッカーではサイドのスペシャリストである安西と万能アタッカーのルーキー山口が加入。特に安西は、チームに足りなかったドリブラーを補う意味もあり、先日の水戸戦では1得点1アシストと活躍。即戦力として期待が寄せられる。そして、何といっても大きいのは8年ぶりに復帰した内田篤人の存在だ。選手としての実力はもちろん、圧倒的なカリスマ性を持つ彼の加入によって、昨季のショックに沈んでいたチームには確実にポジティブな風が吹き始めている。ありきたりな表現であるが、今季の鹿島の31名はまさしく「2チーム分の戦力」が揃っている。

 だが、ここまでのプレシーズンは決して順調とは言えない仕上がりになっている。キャンプ終盤で疲労も濃かった徳島戦はまだしも、水戸戦は勝利こそ収めたものの、常に先手を許す苦しい展開で、内容面もまだ戦術練習もロクに積めてない水戸に押されるなど、収穫の乏しい出来となってしまっている。

 確かに、昨季からの変化が見られる部分もある。キャンプで集中的に取り組んだというビルドアップでは、昨季は簡単にボランチやSBに預けていたCBの選手も積極的に縦パスを入れていき、またSBのインナーラップといった、昨季は西しか取り入れてなかったプレーもチームとして組み込まれるようになり、中央からの崩しは少しずつ幅を広げつつある。

 では、なぜあそこまで上手くいかなかったのか。その原因は、ボールの奪取位置が低すぎることにあると思われる。もっとも、これは昨季から見られた傾向なのだが、理由の一つとしては大岩監督就任後から三竿健が重用され、CBの前に彼が防波堤として配置されたことがあるだろう。しかし、他にも理由はあると思う。それは、前線からのプレスが機能していないことだ。

 水戸戦でもそうだったが、鹿島は水戸のビルドアップを制限することが出来ず、水戸に簡単にボールの前進を許していた。プレスがハマって、カウンターに持ち込む場面もあったが、それは個々の判断で動いてる場面であって、そこには連動性がないので同じ局面を再現することが出来ない。こうしてボールを運ばれた結果、やっと自陣PA手前で奪い返して、さあここから攻撃だと言っても、まだゴールまでは50m以上の距離がある。これだけの距離があれば、ゴールに近づくまでに相手には帰陣して守備組織を整える時間が用意されてしまっており、当然まだ付け焼き刃の段階のビルドアップでは相手の守備網をかいくぐることは非常に難しくなってしまうことになる訳だ。

 一番の問題は「どうやってボールを奪うのか」ということをチームとして意思統一できていないことにある。前線からのプレスが機能していなければ、しっかりブロックを作って対応するのも一つの手だろう。だが、今の鹿島はそんなこともない。「臨機応変」と呼べば聞こえはいいが、個々の判断によって守り方が任されている部分が多く、チームとしてボールの奪いどころも設定されていないのだ。

 もっとも、ビルドアップにこだわるのもプレスを機能させるのも、目的は「チャンスの数を増やす」ことに変わりはない。鹿島の今のアタッカー陣は虎視眈々と一回のチャンスを仕留めようというタイプではなく、愚直に何度も狙い続け、その失敗の糧をゴールに結びつけるタイプが多いからだ。得点を増やすためには、まずチャンスの数を増やすことが重要であり、そのためには相手陣内でプレーする時間をなるべく長くする必要があることは間違いない。

 サッカーは自分たちがボールを持たなければ、ゴールを奪うことは基本的に不可能なスポーツだ。そのためには持ったボールを大事にすることはもちろん、どうやってボールを自分たちの物にするのか、そこを考えなければならない。この部分の意思統一が今の鹿島に一番求められていることだろう。攻撃と守備は表裏一体なだけに、どちらか片方が良くなれば、もう片方の状態も自然と上向くようになっている。能力の高い選手が揃っているチームなだけに、一つ二つの単純なきっかけで、チームは大きく上向くことが出来るだろう。

 今季はW杯イヤーで中断期間が用意されているとはいえ、序盤戦の出遅れは後々になって響いてくることは昨季痛感したことだ。ましてや、アジアの戦いでは猶更だ。開幕からのスタートダッシュで、この暗雲を払拭して欲しいところだ。


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 いよいよ、2018シーズンが始まる。鹿島はまず恒例となった水戸とのPSMからシーズンをスタートさせていく。

 水戸は昨季J2で14位。ただ、昨季のメンバーからブレイクした前田大然や2桁得点を挙げた林陵平ら13人が退団して、監督も退任。チームは大きく変化を遂げた。今季からは千葉での監督経験もある長谷部茂利氏を新監督に迎えており、水戸にとってはこの試合が今季初のJクラブとの対戦になる。

 しかし、水戸については未知数な部分が多いながらも、この試合に向けたコンディションや成熟度は決して良いとは言えない状況だ。水戸はこの試合の後から沖縄キャンプに入り、これまではひたちなかで一次キャンプを行ったのみ、そのひたちなかでも雪の影響でピッチが満足に使えず、本格的な戦術練習を取り入れ始めたのは今週に入ってからのことだと言うことなので、始動してからすでに3週間が経過し、宮崎キャンプで身体をしっかり作ってきた鹿島とはこの時点で大きな差が出ているのだ。

 そうした中で、鹿島で注目したいのは攻撃の成熟度だ。おそらく、この試合は鹿島がボールを持って主導権を握る時間が長くなることが予想されるだけに、そこからキャンプで取り組んできた攻撃の崩しの部分がどこまで再現できるかが、最も見られるであろうポイントであろう。

 この試合が終わればTM1試合が予定されているものの、いよいよ公式戦に向けて本格的な準備を進めていくことになる。弾みをつける試合としたい。

Jリーグプレシーズンマッチ いばらきサッカーフェスティバル
水戸ホーリーホック水戸ホーリーホック鹿島アントラーズ鹿島アントラーズ
2月3日(土) 14:00キックオフ
ケーズデンキスタジアム水戸


試合情報(水戸公式サイト)
スタジアムの天気
スカパー!(スカサカ!) 放送予定(13:50~)
スカパー!オンデマンド 放送予定(13:50~)


[予想フォーメーション]
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[予想スタメン]
<鹿島>
GK
1クォン・スンテ

DF
2内田篤人
5植田直通
3昌子源
16山本脩斗
MF

40小笠原満男
4レオ・シルバ
25遠藤康
11レアンドロ
FW

7ペドロ・ジュニオール
33金崎夢生
SUB
GK21曽ヶ端準
DF32安西幸輝
DF39犬飼智也
MF8土居聖真
MF20三竿健斗
FW14金森健志
FW30安部裕葵
監督
大岩剛

欠場予想選手
GK沖悠哉(新人研修で欠場)
DF西大伍(右膝内側側副靭帯断裂で欠場濃厚)
FW山口一真(新人研修で欠場)

11日後に控えたACL初戦を見据えたメンバーとなりそうだ。GKにはクォン・スンテ、右SBに内田、ボランチに小笠原、2トップの一角にペドロ・ジュニオールが入る。ルーキー以外の新戦力も全員メンバー入りするだろう。

<水戸>
GK
1本間幸司
DF
2田向泰輝
24細川淳矢
33福井諒司
14佐藤祥
MF
26小島幹敏
18白井永地
32黒川淳史
10木村祐志
FW

15宮本拓弥
40岸本武流
SUB
GK21小泉勇人
DF3浜崎拓磨
DF17冨田大介
MF23外山凌
MF46伊藤涼太郎
FW9ジェフェルソン・バイアーノ
FW13田中恵太
監督
長谷部茂利


欠場予想選手
GK長谷川凌(新人研修で欠場)
DFンドカ・ボニフェイス(新人研修で欠場)
DFジエゴ(脳震盪で出場微妙)
MF船谷圭祐(右膝前十字靱帯損傷で欠場濃厚)
MF前寛之(右足第5中足骨近位骨幹部疲労骨折で欠場濃厚)
MF平野佑一(新人研修で欠場)
MF大原彰輝(新人研修で欠場)

布陣は昨季と同じ4-4-2で、3人の新加入選手がスタメンに入る予想となった。新外国人のジェフェルソン・バイアーノはスタメンの可能性も。今季から水戸に完全移籍した小泉はベンチ入りなるか。


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練習試合

鹿島アントラーズ 1-1 徳島ヴォルティス
※45分×2本

(得点)
27分 [徳島]山﨑凌吾
34分 [鹿島]田中稔也

1本目のメンバー
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 直前の高知キャンプではインフルエンザの流行などもあって、なかなかコンディションが整わずに満足いくトレーニングが積めなかったという徳島だが、この練習試合に向けてしっかりと準備してきたようで、布陣は鹿島と同じく4-2-2-2を用意。序盤からボランチの片方どちらかを最終ラインに下げることによって、鹿島の2トップに対して数的優位の状況を作り出し、そこからボールを前進させていくことで、ポゼッションの主導権を掴み、鹿島を押し込んでいった。

 対する鹿島はこの状況に対して、最初は2トップの頑張りに期待するが上手くいかずにボールを握られ続けると、これを改善すべく次第に2列目、ボランチの4人の中の誰かが前線の位置までポジションを上げて、相手の数的優位を解消しようとしだした。しかし、これはあくまで選手個々の判断によるものであり、決して統一性のある策とは言えずになかなか機能せず、結局徳島がポゼッションの主導権を掴めなくなったのは、ボランチが高い位置を取って前線の選手の守備のフォローに回るようになった30分過ぎからのことだった。

 一方、攻撃での鹿島は今キャンプで集中的に取り組んでいるというポゼッションからの統一性ある崩しを狙い、前半の終盤まではそれにあえて固執するかのような攻めの形が続いた。サイドチェンジを除いたロングボール、GKのパントキックなどが普段よりかなり少なかったのもそれゆえのことだろう。ただ、これも上手く機能したとは言えなかった。原因は、そもそも徳島が鹿島が繋ぎでの崩しにこだわっていることを見抜き、前線から積極的にプレスをかけてきたこと、そしてパスミスが多かったのと、ボランチのビルドアップへのフォローが効果的でなかったのが大きいだろう。先程の守備の問題と合わせて、攻撃においても後手に回った鹿島は、ゲームを支配される時間が長く、チャンスに繋がるのは金崎らの個の力で相手を上回って打開した場面がほとんどだった。

 試合は徳島が優勢の27分に試合が動く。それまで前線での身体を張ったプレーで起点となっていた山﨑が楔を受けるとそのままシュートまで持ち込んで、先制。しかし、鹿島も34分に試合を振り出しに戻す。右サイドの内田篤のクロスにドンピシャで合わせたのは田中。内田篤のクロスの精度が素晴らしかったのはもちろんだが、ニアで金崎が潰れ、ファーで金森がマークを引き付けたことで、その空いたスペースに田中が飛び込んでフリーで合わせられたことが大きかった。この両チーム1ゴールずつで1本目は終了となった。

2本目の鹿島のメンバー
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 2本目はお互いにメンバーを大きく入れ替えて臨んだ。すると、徳島のプレーの強度が下がり、鹿島が比較的自由にボールを持てるようになり、後半は鹿島の攻勢が続くようになった。ボールを奪う位置も前半より高くなりカウンターの状況になりやすいシーンも多くなったが、そうした中で光ったのが中盤で相手DFラインの裏へのパスを何本も通して一気にチャンスに繋げていた小笠原と、前線でボールの預けどころとなり、そこから独力や他のアタッカーとの連係でゴールに迫るシーンを何度も作り出していた山口の存在であった。

 しかし、鹿島はチャンスこそ作り出すものの、ことごとくこれを決め切ることが出来ず、特に山口は三度迎えた決定機を活かせず、結局無得点に終わり、2本目も終了。キャンプ最後の練習試合はドローという形で終えることとなった。

考察

 個人のアピールの場のような形(特に攻撃陣)となった2本目より、チームとして注目すべきなのが1本目の出来だろう。正直、内容としては決して褒められるものではない。それでも個人的には、そこまで悲観すべきでないと思う理由がいくつかある。

 まず、今回の練習試合がキャンプ終盤に行われたものだということだ。これまで約2週間宮崎で厳しい練習で追い込みをかけてきた選手たちのコンディションは今が一番辛い時だったのだろう、動きがいつもより鈍い選手が試合の立ち上がりから何人も見られた。

 守備で相手にボールポゼッションを許していることについては、おそらくまだチームとして手を付けていない課題なのであろう。攻撃の部分に注力していた今キャンプのことを考えると、この課題に取り組むのは鹿嶋に帰ってからになりそうだ。ここでチームとしての約束事をしっかりと設定して、実行することが出来れば、昨季よりも高い位置でボールを奪うことが出来、ひいてはそれが攻撃面でのチャンスの増加にも繋がってくるだろう。

 攻撃面ではかなり繋ぎでの崩しにこだわっていたが、それはこの時期の練習試合だからこそであり、実際の公式戦ではもっと割り切ってくるであろうことから、そこまで心配はいらないだろう。むしろ注目なのは、今型として仕込んでいるものをどこまで熟成させられるかであろう。昨季はそこの面でのクオリティ不足に結果として泣かされる羽目になったことを考えれば、効果があることを期待する他ないのは間違いない。

 個々で見ていくと、やはりまだコンディションにバラつきが見られる段階であった。8年ぶりの復帰となった内田はまだ細かな感覚のズレこそ見られるものの、コンディション自体は決して悪くなく、連戦などは考慮する必要があるとはいえ十分に戦える状態に仕上がっているように見えた。犬飼も悪くない。元々の対人能力の高さやリーダーシップの部分も発揮できるようになってきており、コンディションも順調に上がってきている。実際の公式戦で見えてくる部分もあるだけに太鼓判を押せるとまでは言い難いが、植田が疲労からか精彩を欠くプレーが目立ったことを考えると、チャンスは我々が思っている以上に多く訪れるかもしれない。

 山口は前述したとおり攻撃面では質の高いプレーを見せてくれた。チャンスは決め切らなければいけないし、まだ守備面での貢献度を図っていく必要があるとは思うが、出場機会を与えられるのはそう遅くはないのかもしれない。質の高いプレーを見せたのは安西も同じだ。2列目の両サイドでプレーしていたが、サイドで自ら仕掛けることもあれば、カットインで相手を引き付けることも出来、さらには中に絞ってプレーすることでSBの上がりを促すことも出来ていた。ただ、コンディション面が上がり切っていないのか、意図しているであろうプレーを上手く再現することが出来ず、得意のドリブルで相手を剥がしきることも出来ていなかったため、今後はその部分が改善点になってくる。

 チームは28日でキャンプを打ち上げて、鹿嶋に戻り水戸とのPSMをこなしつつ、まずは2/14のACL初戦に向けて調整を続けていく。

ゴールシーン。内田のクロスから田中がドンピシャのヘディングで合わせた
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8年ぶりに復帰した内田
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CBの即戦力として期待がかかる犬飼
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山口は1年目から出場機会を得られるか
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