タケゴラ

鹿島アントラーズのことを書いています

力負け。鹿島、柏の思惑通りに運ばれて首位転落

 連戦も3試合目。お互いの疲労もピークになりつつある中での、13時キックオフという厳しい条件での試合。お互いに序盤から先制点をつかむため、あまり最終ラインからじっくり組み立てるということはせず、鹿島はサイドの遠藤とカイオ、柏は前の工藤、田中、太田に当ててから攻撃を展開していくという方法で相手ゴールに迫った。そのためか、ロングボールが増え、試合は落ち着かない展開になった。

 それでもチャンスを作り出していったのは柏の方だった。前半から鹿島のSBの裏を執拗に突き、セットプレーでも枠にはいかないまでも、相手に競り勝ってシュートで終わっていた。そうした中で迎えた45分、小笠原のパスミスから柏がショートカウンターを仕掛けると、田中を潰しに行った昌子がボールを奪いきれず、ボールはフリーの工藤へ。工藤はGKを全く見ていなかったが、サイドネットに落ち着いて蹴り込み、柏が大きな先制点を手にして、前半を終えた。この時、鹿島はDFの対応が後手後手になっており、山本はDFラインを上げられず、植田は昌子が離した工藤のマークに行けていなかった。

 それでも後半は鹿島が攻めるようになる。最終ラインが高い位置を保ち、ボランチが高い位置でボールに触れるようになった。しかし、それでも攻撃のスピードに変化がないのと、シュート精度に欠け、なかなか得点が奪えない。トニーニョ・セレーゾ監督も野沢、ルイス・アルベルト、赤﨑と次々に攻撃のカードを切るが、最後まで攻撃が単発だったこともあり、攻める時間に見合った決定機の数は作れないまま試合は終わってしまった。

 鹿島としては連戦の疲労もあったことから、それほど深刻な敗戦ではないだろう。やはりミスを減らさなければ勝つことは出来ない。そう思わせるような一戦だった。

[勝負に水を差した愚行]
 82分、柏の相手陣内でのFKの際に試合が一時中断した。原因は鹿島サポーターが投げ入れたドラムスティック。投げ入れた本人は「手が滑った」と釈明しているとのことだが、距離的に見ればどう考えても投げ入れたとしか考えられない。また、当たらなかったから良かったとはいえ、目の前には柏のゴールを守っていた菅野がいた。当たっていれば、ケガにつながりかねない危険な行為である。

 フットボールに限らず、スポーツはお互いをリスペクトしなければ成立しない。皆が来やすい、より良い試合環境を作っていくためにも、また白熱した試合に水を差さないためにも、今回のようなことが二度とあってはならない。

鹿島サポ太鼓のバチがピッチに…試合中断(日刊スポーツ 5月4日付)

[試合記録]
2014 Jリーグ ディビジョン1 第11節
2014年5月3日(土・祝) 13:00キックオフ
日立柏サッカー場 入場者数:13650人

柏レイソル柏レイソル-0鹿島アントラーズ鹿島アントラーズ

[試合展開]
お互いに縦に早い攻撃の応酬となるなか、先制したのは柏。45分、田中のパスからフリーになった工藤が決めた。後半は鹿島が攻める場面が増えるも、攻撃が二次、三次と続かず、柏の守備陣に跳ね返され続けそのままタイムアップ。鹿島は今季2度目の完封負けで、首位転落。

[得点経過]
・45分 <柏>工藤壮人(今季3点目 アシスト:田中順也)

[ハイライト動画]


[警告・退場]
53分 <柏>茨田陽生(警告 累積1枚目)
55分 <柏>近藤直也(警告 累積3枚目)
69分 <鹿島>カイオ(警告 累積1枚目)

[出場記録・寸評]
<鹿島>
GK
21曽ヶ端準 6 失点はノーチャンス。リスタートの意識が高かった。
DF
24伊東幸敏 5 サイドの裏を突かれた。スピード勝負で負けるのは頂けない。
23植田直通 5.5 ミスが多かったが、身体能力の高さでカバーしてしまっていた。 
15昌子源 失点シーンは田中を潰しきれず。珍しく簡単にかわされる場面が目立った。 
16山本脩斗 5.5 高山のスピードに手を焼きながらも、カイオの分まで走りきった。

MF
20柴崎岳 5.5 ロングパスでチャンスは作ったが、守備が軽く疲労が目立った。
→FW18赤﨑秀平(76分) 5.5 89分のシュートチャンスは決めたかった。もっとパスを引き出したい。
40小笠原満男 5.5 誰よりも闘っていたが、失点につながるパスミスは痛恨。 
25遠藤康 5.5 キックの精度が悪く、前半で交代。簡単に競り負ける場面も。
→MF35野沢拓也(HT) 5 輝いた場面はボールに触れた時のみ。決定機も外した。
33カイオ
 5
最初は良かったが、徐々にトーンダウン。終盤はほとんどいないも同然だった。
FW
28土居聖真 5 前を向いた場面が少なく、怖さがなかった。
→MF8ルイス・アルベルト(72分) 6 パスミスがなく、チームに反撃のリズムをもたらした。
11ダヴィ 5.5
 近藤に封じられ決定機まで持って行けず。シンプルなポストプレーを活用してほしい。

監督
トニーニョ・セレーゾ 5 土居を下げるなら、疲労の目立ったカイオの方が良かったのでは?

鹿島 フォーメーション

<柏>
GK

21菅野孝憲 6
DF
4鈴木大輔 6.5
3近藤直也 6
23渡部博文 6
22橋本和 6.5
MF
13高山薫 6
7大谷秀和 6
→MF28栗澤僚一(73分) 6
20茨田陽生 6
26太田徹郎 6
→DF27キム・チャンス(90+3分) -
FW
18田中順也 6
→MF14狩野健太(88分) -
9工藤壮人 6.5 MOM
監督
ネルシーニョ 6

柏 フォーメーション

<主審>
東城穣 
6 何本か差し違いはあったが全体的には悪くないジャッジ。アドバンテージの使い方が上手かった。

波に乗る者同士の対戦。総合力で上回れ
 
 GWの連戦も3戦目。連勝中の鹿島は2年ぶりに日立台に乗り込んで上り調子の柏と対戦する。お互いに高いマネジメント能力を持つ指揮官がおり、勝利の文化が根づいているチーム同士の対戦は、より一層チームの総合力が試される一戦となるだろう。

 柏の攻撃で気をつけたい点は二つある。まずはシンプルに1トップ2シャドーに入れて、その3人の連係と個人技で崩していく攻撃である。これに対しては、3人にボールが入った時に厳しくチェックに行くのはもちろんのこと、ここのところ機能している前線からのプレスも精力的にやっていきたい。特に近藤、大谷、茨田の3人はビルドアップ能力が高いのでこの3人からは簡単に入れさせないようにしたい。もう一つは、サイドに展開して高山と橋本の突破力を活かす形である。これに対しては、SBが1対1で負けないのはもちろんのこと、両SHが高い位置で脅威となり相手を下げさせるようにしたい。

 鹿島としては、ボランチの所で上手くボールを保持して、相手を1トップ2シャドーとそれ以外に分断したい所である。そうすれば必然的に攻撃の時間が長くなり、チャンスも多く作ることが出来るだろう。また、今節はダヴィにボールが入った時にも注目したい。柏の3バックは1トップの相手に対して誰がチェックに行くかがあいまいになるためフリーでボールを受けることが多くなるだろう。たとえ、そこに人数をかけたとしても今度は土居や上がってきた柴崎が空くため、中央突破は有効な攻撃手段の一つだろう。

 この試合ではベンチワークもカギになるだろう。連戦の疲労がある中、両指揮官がどんなカードを試合中切っていくのか、そういった所にも注目したい。鹿島としては前節清水戦では途中出場の選手の活躍で勝っただけに、今節もそうした働きに期待したい。この連戦是非とも3連勝して、混戦から抜け出したい所である。

2014 Jリーグ ディビジョン1 第11節
柏レイソル柏レイソル鹿島アントラーズ鹿島アントラー
5月3日(土・祝) 13:00キックオフ
日立柏サッカー場

試合情報
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対戦データ

[対戦相手情報]
柏レイソル
現在 6位 4勝5分1敗14得点10失点
大型補強を行い3年ぶりの優勝を目指す今季は、現在リーグ戦7試合負けなしだがリーグ最多の5分けと勝ちきれないゲームが目立っている。先制点を奪いながら、終盤に失点するケースが多く、ダメ押し点が奪えない攻撃に守り切れない守備と課題が残っている状況だ。前線ではエースの工藤が2得点と苦戦しており、レアンドロはケガで離脱中、L・ドミンゲスは規律違反から契約解除と陣容は苦しいが、田中は好調を維持している。中盤は大谷や橋本らの既存メンバーに加え、高山、ハン・グギョンの新加入コンビがフィットしており、状態は悪くない。最終ラインも守護神の菅野を中心に、3バックの陣容が固まってきている。ここ2試合は先制点を許しながらも勝ち切る勝負強さを見せており、ホーム日立台での18年ぶりの鹿島戦勝利に向けての準備は出来ている。

[対戦相手の前節ハイライト]
J1第10節 VSG大阪 ○2-1(G大阪得点者:リンス 柏得点者:田中2)


[予想スタメン]
<鹿島>
GK
21曽ヶ端準
DF
24伊東幸敏
23植田直通

15昌子源
16山本脩斗
MF
20柴崎岳
40小笠原満男
25遠藤康
28土居聖真
33カイオ
FW
11ダヴィ
SUB
GK1佐藤昭大
DF22西大伍
MF5青木剛
MF8ルイス・アルベルト
MF35野沢拓也
FW18赤﨑秀平
FW19豊川雄太
監督
トニーニョ・セレーゾ
鹿島 予想フォーメーション

欠場予想選手
MF宮内龍汰(左足甲外側の第5中足骨骨折で欠場濃厚)

連勝中の流れをそのまま持ち込みたいためメンバーを大幅にいじることは考えにくいが、連戦の疲労を考慮して多少の入れ替えはあってもおかしくはない。右SBには前節ベンチ外だった伊東が復帰しそう。CBは引き続き植田と昌子のコンビだろう。左SHはカイオの先発を予想したが、コンディションが上がってきた豊川、昨年のちばぎんカップで大活躍したジャイールの先発もあり得る。ベンチメンバーも流動的だ。

【KEY MAN】
FWダヴィ
…ここ2試合ゴールはないが、コンディションは良好。決定機逸は目立つが、守備の貢献度が高く、前線からのプレスは相手にとって脅威だ。柏は1トップに対しての対応を苦手としているため、対応がルーズになった所を上手く突いて、ゴールを奪いたい。

<柏> ※()は2014シーズンの記録
GK
21菅野孝憲(10試合10失点)
DF
4鈴木大輔(10試合0得点)
3近藤直也(10試合0得点)
23渡部博文(7試合0得点)
MF
7大谷秀和(10試合0得点)
20茨田陽生(6試合1得点)
13高山薫(10試合0得点)
22橋本和(8試合3得点)
26太田徹郎(3試合0得点)
18田中順也(8試合5得点)
FW
9工藤壮人(10試合2得点)
SUB
GK1桐畑和繁(0試合0失点)
DF5増嶋竜也(2試合0得点)
DF27キム・チャンス(4試合0得点)
DF33輪湖直樹(2試合0得点)
MF14狩野健太(6試合0得点)
MF17秋野央樹(0試合0得点)
MF27栗澤僚一(3試合0得点)
監督
ネルシーニョ
柏 予想フォーメーション

欠場予想選手
GK中村航輔(右膝外側半月板損傷で欠場濃厚
DF藤田優人(右膝前十字靭帯損傷で欠場濃厚
MFハン・グギョン(ケガで出場微妙)
MFレアンドロ・ドミンゲス(すでに契約解除し、退団
FWレアンドロ(右ハムストリング肉離れで欠場濃厚
FW木村裕(右膝内側側副靭帯損傷で欠場濃厚

スタメンは前節G大阪戦と変わらない見込み。ハン・グギョンは練習に姿を見せていないということで、今節も欠場か。近藤が別メニューという情報もあり、欠場の場合は増嶋が入る。ハン・グギョンの代わりにベンチに入るのは左サイドをこなす輪湖と予想したが、ボランチの小林の可能性もある。

【要注意選手】
FW田中順也
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…現在2試合連続2得点と好調を維持。持ち前の左足からの強烈なシュートだけでなく、運動量の多さを活かした献身的な守備も持ち味の一つ。プレースキッカーも務めており、その精度は日を追うごとに増しつつある。

接戦制して鹿島が連勝。身につけ始めた強さ

 試合が始まってからすぐに鹿島が押し込み始めた。カイオのスピードを活かして攻撃を仕掛け、5分には早くもCKから先制点を奪うという完璧な試合運び。その後もゴールこそ奪えないものの、畳みかけるようにチャンスを作っていった。

 しかし、落ち着きを取り戻した清水が徐々に攻勢を強めていく。吉田が高い位置を取る左サイドとこの日キレていた河井のドリブルがある右サイドという両サイドからの攻撃を中心にチャンスを作り、守ってはCBとボランチの4人が高い守備力を発揮してボールを奪い取っていった。

 後半も清水の流れが続く中で、ゴトビ監督は高木俊を投入してその勢いを強めていった。すると、57分にPA外のパス交換から高木俊が絶妙なクロス、それをこれまた絶妙な位置取りにいたノヴァコヴィッチがボレーで合わせ、清水が同点に追いつく。その後も清水は左サイドの高木俊の仕掛けを使い、追加点を狙っていった。鹿島もカウンターで清水ゴールに迫ったが、この時間は耐えることが多かった。

 結果的にここを耐えられたのは大きかった。特にCBコンビの奮闘が目立った。植田が積極的にノヴァコヴィッチにチャレンジし、昌子がカバーする。この関係が非常に効果的だったため、ノヴァコヴィッチに決定的な場面を作られたのは失点シーンぐらいだった。そうした守備陣の奮闘が報われたのは79分。野沢のCKからこぼれ球を植田、ダヴィがシュートしたがはじかれ、そのルーズボールを昌子がヘッドで落としたところにL・アルベルトが豪快にボレーで決めて勝ち越しに成功した。こうなるとあとは逃げ切るだけになり、鹿島は高木俊の所に青木を入れてしっかりとケア。小笠原の献身的なプレーも光り、見事に逃げ切りに成功した。

 この試合はお互いが持ち味を出したレベルの高い試合となった。こうした試合をモノに出来たのは大きい。課題だったチャンスを決めきれないという点も完全に解決したとは言えないが、最後に決めた点は十分に評価できるだろう。連戦2試合目も勝って連勝。その相手が上位だったことも考えていくと、チームは確実に強さを身につけ始めている。

[試合記録]
2014 Jリーグ ディビジョン1 第10節
2014年4月29日(火・祝) 15:00キックオフ
県立カシマサッカースタジアム 入場者数:15077人

鹿島アントラーズ2-1清水エスパルス

[試合展開]
立ち上がりは鹿島が圧倒。5分にCKから平岡のオウンゴールで鹿島が先制する。しかし、流れを取り戻した清水が攻勢を強めていく。後半に入ってもその流れは変わらず、57分に高木俊のクロスからノヴァコヴィッチが合わせて、清水が追いつく。その後は清水が攻める時間がやや多いものの、鹿島もチャンスをつくり一進一退の展開になる。すると、79分にCKから最後は昌子のヘッドをL・アルベルトが押し込んで鹿島が勝ち越し。そのまま逃げ切った鹿島が勝って、ホームで久々の勝利。

[得点経過]
・5分 <鹿島>オウンゴール
・57分 <清水>ノヴァコヴィッチ(今季5点目 アシスト:高木俊幸)
・79分 <鹿島>ルイス・アルベルト(今季1点目 アシスト:昌子源)

[ハイライト動画]


[警告・退場]
7分 <清水>ヤコヴィッチ(警告 累積1枚目)
23分 <鹿島>山本脩斗(警告 累積2枚目)
69分 <鹿島>植田直通(警告 累積2枚目)
90+1分 <鹿島>小笠原満男(警告 累積2枚目)

[出場記録・寸評]
<鹿島>
GK
21曽ヶ端準 6 失点はノーチャンス。ハイボールの処理が安定していた。
DF
22西大伍 5 攻め上がりはいいのだが、いかんせん守備が軽すぎる。
23植田直通 6.5 やや不安なところもあったが、粘りを見せた。惜しいシュートも。 
15昌子源 7 ナイスカバーを見せ、失点を防ぐ。アシストも記録した。 
16山本脩斗 5 前半は河井に翻弄された。退場にならなかったのが救い。
MF
20柴崎岳 5.5 運動量は多かったが、押し込まれた時の守備は課題。
40小笠原満男 6.5 ミスはあったが、さすがの読みでピンチの芽を摘んだ。 
25遠藤康 6 上手くサイドの裏を突き、チャンスを創り出した。
→MF8ルイス・アルベルト(78分) 7 ファーストタッチで決勝点。起用に見事に応えた。 MOM
33カイオ
 7
スピードを存分に活かした。守備の貢献度も高い。
→MF35野沢拓也(68分) 6 トラップ、キック共に精度が高く、ボールが上手く収まった。
28土居聖真 5 よく走り回ったが、消える時間が長かった。
FW
11ダヴィ 5.5 チャンスを決められず、C・ヨンアピンに潰されたが、その分守備で貢献。

→DF5青木剛(85分) - クローザーとして使えるのはなんとも贅沢だ。
監督
トニーニョ・セレーゾ 7 采配がズバリ的中。チームは確実に成長している。

鹿島 フォーメーション

<清水>
GK

1櫛引政敏 6
DF
28吉田豊 6
19ヤコヴィッチ 6.5
3平岡康裕 5.5
4カルフィン・ヨン・ア・ピン 7
MF
5村松大輔 5
→FW11高木俊幸(51分) 6.5
20竹内涼 6
→MF7本田拓也(85分) -
16六平光成 6
FW
17河井陽介 6.5
→FW22村田和哉(77分) 6.5
10大前元紀 5.5
18ノヴァコヴィッチ 6.5
監督
アフシン・ゴトビ 6

清水 フォーメーション

<主審>
家本政明 
6 コミュニケーション能力の高さで試合を上手く落ち着かせた。

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